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暴走寸前から奇跡のサヨナラ生還― 「小さな巨人」の“9.9秒の神走塁”に米騒然

予期しなかったヤ軍、中継プレー、捕手の捕球にほころび呼んだ驚異の韋駄天

 打者が打ってから、アルトゥーベの本塁生還まで、わずか9.9秒。劇的なシーンをFOXスポーツも「なんて結末なんだ」などと公式ツイッターにつづり、動画付きで紹介。VTRでアルトゥーベの走塁を振り返ると、常識的にいえば、長打警戒している外野陣形で一塁走者が本塁を狙うのは無謀に思えるが、三塁コーチャーも迷わず腕を回している。

 このチャレンジはヤンキースも予期していなかったのだろう。二塁手は打者走者のアウトを狙って二塁ベースに中継に入っていた。結果的に捕球した右翼手ジャッジから本塁まで直線的な中継プレーにならず、二塁手は慌てて本塁に送球。そして、タイミングはアウトにも思われたが、捕手サンチェスがボールをこぼすというミスも生まれた。

 アルトゥーベは今季、右打者ながら打ってからの一塁到達3秒33の驚異の“MLB記録”を打ち立てるなど、メジャーNO1クラスの俊足として知られている。抜群の身体能力でMLBに君臨する韋駄天。己の健脚で暴走を“9.9秒の神走塁”に変え、チームに大きな1勝をもたらしてみせた。

【了】

ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer

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