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「冷たい飲み物」が実は夏バテの原因に? “内臓の冷え”を防ぐ、上手な飲み方とは

「どんな飲み物が体を冷やしにくいか」を覚えておくのも手

 例えば、食事時は必ず温かいものと摂ると決めます。まずは朝食、もしくは通勤時の飲み物を変えてみる。そもそも、人間は朝食を摂らないと、なかなか体温が上がりません。何も食べずに家を飛び出し、冷たい缶コーヒーやペットボトルの緑茶を一気に流し込めば、当然、胃腸にも負担がかかります。朝は朝食をしっかりとって体温を上げる。その際、温かい紅茶やカップスープなど、温かい汁物や飲み物も一緒にいただく。どうしても朝食をとる時間がない方も、温かいカフェオレやスープだけでも摂りましょう。

 ランチタイムも、温かい汁物をいただきます。温かいそばやうどん、味噌汁やスープのついている定食やセットメニューもよい。夏はお店から冷たい緑茶や水が出されると思いますが、選べるのであればぜひ、温かい物をいただきましょう。

 また、冷たいものを飲む時は、「一気飲み」「がぶ飲み」を控えます。ガブガブとのどに流し込まず、一口ずつ、いったん口にふくんでから飲み込む。このひと手間で、胃腸への刺激も和らぎます。

 以前、栄養サポートをしていたサッカー日本代表の選手も、常日頃からキンキンに冷えたものを口にしないよう、気を付けていました。練習中でも用意していた飲み物は常温、または温かい物が基本。冷たいものを飲む時は必ず、口の中で噛みながら、ゆっくりと飲む習慣が身に着いていました。そうすることで、体を冷やさないよう、そして胃腸に負担をかけないようにし、よいコンディションを維持していたのです。

 また、「どんな飲み物が体を冷やしにくいか」を覚えておくのも手。日本の食文化にも身近な中医学では、紅茶、中国茶、ハーブティー、ココアは体を温める働きが強く、緑茶とコーヒーは冷やすと考えられています。以上のことを知っておくだけでも、「冷たい物を飲みすぎたかな」という日のリカバリーに役立ちますよ。

(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

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橋本 玲子

株式会社 Food Connection 代表取締役

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

ラグビーワールドカップ(W杯)2019で栄養コンサルティング業務を担当。2003年ラグビーW杯日本代表、サッカーJ1横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビーリーグワン・埼玉パナソニックワイルドナイツ(2005年~現在)ほか、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。また、ジュニア世代と保護者に向けての食育活動も行う。アメリカ栄養士会スポーツ循環器栄養グループ(SCAN)並びに、スポーツ栄養の国際的組織PINESのメンバー。アメリカ栄養士会インターナショナルメンバー日本代表(IAAND)として、海外の栄養士との交流も多い。近著に『スポ食~世界で戦うアスリートを目ざす子どもたちに~』(ベースボールマガジン社)

URL:http://food-connection.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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