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大学・社会人アスリート向け 「体重を増やしたい時」の食事の6つのポイント

Jリーグやラグビートップリーグをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。通常は食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は「アスリート向け、増量時の食事のポイント」について。

朝食はご飯+納豆など、糖質とたんぱく質をセットで摂るのがポイント
朝食はご飯+納豆など、糖質とたんぱく質をセットで摂るのがポイント

公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏の連載、今回は「増量時の食事のポイント」

 Jリーグやラグビートップリーグをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。通常は食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は「アスリート向け、増量時の食事のポイント」について。

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 今回から2回に分けて、大学、社会人の競技レベルのアスリートに向けて、増量時・減量時、それぞれの食事のポイントをお伝えしていきます。

 アスリートはシーズンを通して、トレーニングによるエネルギー消費量と食事によるエネルギー摂取量のバランスを考えながら、増量・減量を計画的に行う必要があります。

 しかし、これまで行ってきたアスリートの食事調査やアンケートからみると、減量・増量が必要な選手の多くは、短期間で結果を出そうと極端に食事を減らしたり、増やしたりする傾向がみられます。例えば、増量が必要な選手の場合、脂肪の多い高カロリー食を食べ続ける、1日2回、3回とプロテインパウダーを摂るという行動に走りやすい。このような食事は急激な体重・体脂肪の上昇につながり、コンディション維持に悪影響を及ぼします。また、内臓脂肪の増加や肝機能低下、血糖値の上昇などを引き起こし、健康面での心配も出てきます。

 体は筋肉量が増加すると瞬発力、筋力の増加が期待できます。また体脂肪を減らすとスピード、瞬発力の増加が期待できます。このように、体組成によってパフォーマンスやコンディションが明らかに変わるため、増量でも減量でも、いかに目標の徐脂肪体重を維持、増加させながら、ウエイトをコントロールしていくかが重要です。

 トップアスリートたちは皆、体重、コンディション、トレーニングの量やパフォーマンスの変化に合わせて、何をどのぐらい、どのタイミングで食べればいいのかを見極め、個々に合った食事計画を立てながらウエイトコントロールを進めています。皆さんもトライ&エラーを繰り返し、自分にとってベストの食べ方を見つけていきましょう。

 さて、以降は増量が必要なアスリートに向けての具体的な食事のポイントです。

 筋肉量を維持・増加させたい選手たちからは「食事は1日何回に分けて摂るのがよいか?」とよく聞かれますが、これについては、必要なエネルギー・各種栄養素が無理なく摂れる回数を決めるのが現実的だと思います。個々のライフスタイルやトレーニングスケジュールに合わせましょう。

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橋本 玲子

株式会社 Food Connection 代表取締役

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

ラグビーワールドカップ(W杯)2019で栄養コンサルティング業務を担当。2003年ラグビーW杯日本代表、サッカーJ1横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビーリーグワン・埼玉パナソニックワイルドナイツ(2005年~現在)ほか、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。また、ジュニア世代と保護者に向けての食育活動も行う。アメリカ栄養士会スポーツ循環器栄養グループ(SCAN)並びに、スポーツ栄養の国際的組織PINESのメンバー。アメリカ栄養士会インターナショナルメンバー日本代表(IAAND)として、海外の栄養士との交流も多い。近著に『スポ食~世界で戦うアスリートを目ざす子どもたちに~』(ベースボールマガジン社)

URL:http://food-connection.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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