まずは履いて登ること、最初は「お財布に優しいシューズで」

　クライミングシューズには多くの種類があり、初心者には選ぶのも難しい。2018年世界ユース選手権2冠の楢崎明智（めいち・TEAM au）は、初めからベストを選ぶ必要はないという。

「とりあえず最初は安くてもいいので、自分にきつすぎない程度にフィットするシューズを履いて数多く登ること。その時点では、強くなるための性能は必要ないと思います。それこそトップレベルになって、本当にちょっとした差を競うとなると、シューズの性能の差も出てくると思いますが、一般の趣味でやっている方や、始めたばかりのレベルなら気にしないで、自分のお財布に優しいシューズでいいと思います。

　競技を続けていって『もっと強くなりたい』『この課題ができない』という場面になった時に、しっかりシューズの理解がある人に聞いた方がいい。続けていくうちに仲良くなったクライマーさんなどに聞いて、足型など自分に合ったものを見つけられるといいですね」

　3選手は11日に開幕した世界選手権に出場。3種目の複合に臨む藤井と楢崎は、今大会7位以内の日本人最上位者に与えられる東京五輪の代表権獲得を目指す。こだわり抜いて選んだシューズで戦う3人の足元からも目が離せない。