「親戚の家に泊まれるのに…」指定ホテル強制、観戦も有料化 米国ユーススポーツに何が起きている?
実際に筆者の子ども2人が所属した競技チームの例
私の長男が競技(トラベル)チームに入ったのは約15年前、次男はその2年後だった。2人とも小学3年生でレクリエーションチームから競技チームに移った。近所には小学1年生からの競技チームもあったが、私は早過ぎると思い、最初の誘いは断った。しかし、高学年までレクリエーションチームにいると、競技チームや、その先の高校運動部のトライアウトにも受かりにくくなるという話を聞いて、競技チームに移ったのだ。
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レクリエーションチームは週1回練習、週1回試合だったが、競技チームは週3回練習、週2回試合などであった。活動量や経験の違いから、すでに競技チームにいる他の子どもに交じってトライアウトを受けて合格するには、追加の練習が必要だと感じた。私の子どもたちは、夏休みには民間業者のグループレッスンにお金を払って参加した。より高いレベルのチームを目指すため、チーム外の練習にお金をつぎ込む課金方式は、当時からあった。同じレクリエーションチームに所属していた子どものなかには、競技チームのトライアウトに受かると思われるという能力の子どももいたが、費用を理由にレクリエーションに残った。
私の子どもたちが所属した競技チームは、市営リンクを使う非営利のアイスホッケー協会のチームだった。リンク使用料、審判料、競技団体への登録料、大会の参加費、宿泊費、ガソリン代などの負担はあった。しかし、コーチ陣は、チームに入っている子どもの保護者であり、指導そのものは無償だった。いわゆるボランティアコーチであるが、お手本として見せる実技レベルも指導レベルも高かったと思う。NHLドラフトで指名されて下部のプロリーグでプレーした元選手や、強豪大学での競技経験者がいたからだ。家庭の文化資本の拡張版ともいえる、地域のスポーツ文化資本によって子どもを指導していたといえるだろう。ゴーリーだけは教えられる人がおらず、専門コーチにチームとしてお金を払った。コーチングできない保護者は試合を撮影するなどの役割や会計管理を担った。
シーズンのうちトーナメント大会に何回参加するか、バスを貸し切って出かけるか、感謝祭やクリスマス期間中の大会にはどのくらい参加するか、泊まりがけの大会では宿泊ホテルに食事を取り寄せて外食を減らすか、アイスリンクの使用料金の安い早朝に練習するか、こうしたことは保護者が話し合って決めた。協会内の他のチームと連携して、30分だけ合同練習方式にし、あまり費用をかけずに氷上での練習時間を増やせたときもあった。もちろん、保護者内で意見がまとまらず、いざこざになることもあったのだが。
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