[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

手放したスパイク…陸上・青木アリエの告白、「心の底から辞めてもいい」と思った“空白の1か月”

大学ラストシーズンへ、青木は「陸上競技を楽しむことを伝えたい」と話した【写真:中戸川知世】
大学ラストシーズンへ、青木は「陸上競技を楽しむことを伝えたい」と話した【写真:中戸川知世】

苦悩の1年を経て…学生ラストシーズンへの思い

 筆者が青木を初めて取材したのは、大学2年春の関東インカレ。取材中、大人たちに囲まれても見せる天真爛漫な笑顔が印象的だった。あれから2年。苦しい経験も前向きに捉える、大人になった21歳の姿があった。

【注目】日本最速ランナーが持つ「食」の意識 知識を得たからわかる、脂分摂取は「ストレスにならない」――陸上中長距離・田中希実選手(W-ANS ACADEMYへ)

「最近のオフは、家具を見て部屋をオシャレにしたり、お花が好きなのでお花屋さんに行ったり。楽しみを作りながら陸上をやっています。世界陸上の時は(メンバー落ちに)『何で私が……』と思っていたけど、あの経験もこれからの陸上人生にとって良いことだったのではないかなと思います」

 いよいよ学生ラストシーズンが始まる。大学卒業後の進路は「未定」。24歳になる2028年ロサンゼルス五輪での活躍も期待されるが、青木らしい考え方を明かす。

「もともと軽い気持ちで始めた陸上だったけど、高校、大学と辞めようと思うタイミングで先生たちとの出会いがあって続けてきた。みんなに結構びっくりされるんですけど、大学で辞める可能性があってもいいんじゃないかなと思います」

 だからこそ、感謝を伝えたい人がいて、自身の走りで見せたいものがある。

「楽しいだけだと、陸上っぽくない。苦しい場面があるからこそ、楽しさに気付けるんじゃないかなと思います。タイムが全てではなくて、陸上競技を楽しむことを伝えたい。あと1年間、アスリートとして、日体大の学生として、たくさん支えてもらった人たちに、恩返しできる結果を出したいです」

 苦悩の1年を経て、青木は明るく笑った。

「成長しました!」

 背負った重荷も力に変えて、青木らしく走る。

■青木アリエ / Arie Aoki

 2004年6月4日生まれ。静岡県浜松市出身。父はペルーと日本、母はペルーとイタリアにルーツを持つ。中学で陸上を始め、東海大翔洋高2年には女子400メートルでインターハイ6位入賞。日体大では2年から関東インカレ200&400メートルで2年連続2冠、日本インカレ400メートルで連覇。昨年6月に日本国籍を取得し、初出場した日本選手権は3位。9月の東京世界陸上で混合4×400メートルリレーのメンバーに選出された。

(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)

1 2 3
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
funroots
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集