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なぜ「走り」は働く人に刺さるのか “走りとビジネス”に共通する「PDCAの思考学」

陸上のアテネ五輪1600メートルリレー4位の伊藤友広氏と元400mハードラーの秋本真吾氏が主催する、スプリント指導のプロ組織「0.01 SPRINT PROJECT」。伊藤氏は主に小学生のかけっこ指導を全国で展開し、秋本氏はサッカー日本代表選手、プロ野球選手らトップアスリートを指導する。さらに今年、企業研修向けに「走り」のワークショップをスタートした。

“走りとビジネス”について語った(左から)秋本氏、北田氏、丸山氏、伊藤氏の4人【写真:編集部】
“走りとビジネス”について語った(左から)秋本氏、北田氏、丸山氏、伊藤氏の4人【写真:編集部】

元陸上スプリンターと敏腕経営者が語る“走りとビジネス”の関係性

 陸上のアテネ五輪1600メートルリレー4位の伊藤友広氏と元400mハードラーの秋本真吾氏が主催する、スプリント指導のプロ組織「0.01 SPRINT PROJECT」。伊藤氏は主に小学生のかけっこ指導を全国で展開し、秋本氏はサッカー日本代表選手、プロ野球選手らトップアスリートを指導する。さらに今年、企業研修向けに「走り」のワークショップをスタートした。

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 なぜ、ビジネスパーソンへと「走り」を発信するのか? そして、企業は「走り」に何を期待しているのか?

「0.01 SPRINT PROJECT」代表の伊藤友広氏と秋本真吾氏、アライアンスパートナーである株式会社Criacao代表取締役社長CEOの丸山和大氏、そして、新たにプロジェクトのオフィシャルパートナーとなった株式会社アセットリード代表取締役社長の北田理氏が、“走りとビジネス”について熱く語り合った。

 ◇ ◇ ◇

丸山「弊社は今回、『0.01 SPRINT PROJECT』のオフィシャルパートナーとなったアセットリードさんとは、ブラインドサッカー協会の支援活動でもご一緒しています。様々なCRS活動があるなか、北田社長はなぜ、ブラインドサッカーへの協賛を決められたのでしょうか」

北田「私の従弟が障がいを持っているため、ブラインドサッカーという競技を身近に感じられたことが大きかったです。また、支援というよりも、一緒に仕事をさせていただきたいという思いでスタートしています」

丸山「協賛の相談に伺った時の『お金のことは気にしなくていい。価値がある活動だから一緒にやっていこう』という北田社長の言葉が印象的でした」

北田「ブラインドサッカーの件があり、改めて、社名の一部でもある『アセット』(資産)の意味について考えました。資産とは例えば、お金、保険、株、不動産。なかには時計やバッグをイメージされる方もいらっしゃるでしょう。ただ、もっと大きな括りで考えると、情報や知識、そして健康も資産です。健康でないと、何もできませんから。スポーツは健康という資産、そして未来の宝でもある子どもたちにもつながります。我々としてはこういった活動が、お客さんの健康という資産につながる情報の発信源になればいいなという思いです」

丸山「私も業界を問わず、スポーツを深く理解する方々を巻き込み、スポーツ界を良くする、あるいはスポーツを介し、例えば教育的に価値を発信するなど、社会をより良くすることにつなげたいと考えています。ただ、価値のあるものでもビジネス界とつながりを持たないと、永続的な活動はなかなか難しい。スポーツ界からビジネス界に何を返せるのか? スポーツと関わることで何となく満たされているということではなく、キャッシュを含め、企業側へのリターンを考えることは重要です。かといって、理念をぶらしてはワクワクもしない。理念は大事にしつつ、どう解釈すれば、スポーツの価値をビジネス界、そして社会に接合するかを考え、突き詰めていくことが大切です」

秋本「僕も現役時代、『スポンサード』という言葉に完全に甘えていました。3年間、釣り道具の会社に所属していましたが、9時~15時の勤務時間中、いつも『早く練習の時間にならないかな』と考えていました。自分は何のために会社で働いているのかを、理解できなかったんですね。チームは創部3年目で日本一になりましたが、結果、会社の商品の売り上げには全くつながらなかった。つまり、その3年間、僕は何も生んでいないんです。本当は、チームが強くなるだけでなく、会社に対しての相乗効果を出さなければいけなかった。現役を退いて初めてそのことに気づき、今はパートナー企業に対して徹底的にその点を意識しています」

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長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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