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スペイン育成年代にもある“毒親”問題 「サッカーパパ」がすべきでない5つの行動とは

パパがすべきではない5つの項目

 スペインの指導者にとって、毒親と接することも学びの一つだという。カテゴリーを上げた時、メディアやファンの重圧をどう凌ぐか。下敷きの経験になる。毒親のプレッシャーを上手くいなせないようなら、より多くの関心が集まるチームでマネジメントできるはずはない。不満を封じるだけの観察眼や行動力、あるいは求心力が欠かせないのだ。

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 ただ、子供にとって親は最も近いところにいる。毒親に育てられると、チームでも居場所を作れない。毒素を浴びることで、自分を顧みるよりも責任転嫁する癖が身についてしまう。あるいは、好きになりかけたサッカーを嫌いになるかもしれない。

 最後に、パパがすべきではない5つの項目を挙げておこう。

[1]勝敗で叱らない。
[2]命令をしない。やり方を強制せず、基本的には寄り添う。
[3]失望や怒りを、できるだけ表に出さない。
[4]感情を制御し、暴力は当然だが、汚い言葉を使わない。
[5]子供の将来について大風呂敷を広げず、限界も決めない。

 なぜ娘や息子がサッカーをしているのか? それを問い続ける。それが毒親にならない条件だ。

(小宮 良之 / Yoshiyuki Komiya)

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小宮 良之

1972年生まれ。大学卒業後にスペインのバルセロナに渡り、スポーツライターに。トリノ五輪、ドイツW杯を現地取材後、2006年から日本に拠点を移す。アスリートと心を通わすインタビューに定評があり、『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など多くの著書がある。2018年に『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家としてもデビュー。少年少女の熱い生き方を描き、重松清氏の賞賛を受けた。2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を上梓。

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