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日本ラグビーは「独特な世界」 社員選手かプロ転向か、揺れる若手選手のキャリア選択

チーム側のスタッフも「プロになり切れていない」

 では、所属チームのコーチ以外で就職口はあるのか。例えば、学校教育の現場では、これから教師の負担を減らすために部活動を外部委託の活動に替えていく可能性が、様々な場で検討、検証されている。一部のプロスポーツは、このような環境が「コーチ」という仕事の枠を広げていく可能性に注目しているのは確かだ。だが、そのようなセカンドキャリアの受け皿が、この先何年後にできて、確立するのか。そのような指導者が、生業としていくのに十分な報酬を伴うのかは未知数であり、試行錯誤の前段階でもあるのが現状だ。

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 エージェントという仕事や、この仕事に伴うラグビー界へもたらす影響や課題を考えていくなかで、年俸の高騰化やカテゴリ制、日本人選手のプロ希望の増加などの問題を聞いてきたが、最後に前出のチームGMの話を紹介しておこう。

「現状を見てみると、まず僕たちチームのスタッフ自体、僕たちのような立場の人間の頭が固いんですよ。そこにも、今起きていることの責任や問題はあると思います。プロとして選手を雇っているけれど、契約の窓口である僕ら自身がプロになり切れていない。その一方で、引退後も社員として企業に残していくことがチームの存続、運営上でも重要だと考えて採用した社員選手をプロにさせられてしまっている問題もあります。

 これが完全にプロ化したリーグ、チームなら、選手が出ていく云々ということは問題にならない。でも、企業の大きなサポートでチームが運営されている日本のラグビーの現状で考えるなら問題がある。日本のラグビーって本当に独特な世界ですよね。だからこそ関係する人たちが納得するような形で、リーグをどういうふうに進めていくかを、もう一度明確にしたほうがいいでしょう」

 他チームのGMは、社員選手に対してはさらに一歩踏み込んだ思案を持つ。

「カテゴリ制や強化方針で外国人選手の雇用が増えてきているのは事実です。日本人選手の雇用枠は、今は確保できていても、先細りしていく可能性は十分にある。会社自体の雇用も大きく減っている事実もある。その一方で、我々のチームでは、社員選手の雇用を増やしていこうという考えもあり、これから検討、実行していきたい」

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19年と6大会連続で取材。

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