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大谷翔平が小学5年生の道徳教材になった理由 自然体でこなすゴミ拾いは編集長も魅了

編集長の渋谷さんが明かす今後の大谷に願うこと
編集長の渋谷さんが明かす今後の大谷に願うこと

大谷に願うことは「僭越ですが…今のままでいてほしい」

 教科書で取り上げる人物の男女比、職業などのバランスを考慮した結果、大谷は小学5年生の「夢を実現するためには」のみに登場したが、他のテーマでも十分取り上げることは可能だったのではないかと渋谷さんは明かす。

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「例えば『人の強さや気高さを理解し、生きる喜びを感じる』というテーマ。大谷さんは気高さもあるし、そんなことを考えて行動していないかもしれないけれど、ある人が見たら『この人が野球で頑張っていることそのものが、生きている良さなんじゃないか』と感じる人もいるかもしれません。

 他にも『礼儀』もあるかもしれないし『思いやり』もあるかもしれない。米国という文化の違う国で生きていて『相互理解』もあるかもしれない。実はすごく複合的な人間性が入っているはずなんです」

 道徳に10年近く携わっている渋谷さん。教材を通じて「5年生になったA君、Bちゃん、Cさんがこれから生きていく中で『大谷さんのことを勉強したよね』って、辛い時やしんどい時に思い出してほしい」と願う。

「大谷さんには大谷さんの生き方があるけれど、大谷さんも目標達成シートを書いて、1つ1つ目標を達成して、活躍をしたんだと。あの時、自分がどんな目標を書いたか見返して、『しんどいけれどもうちょっとがんばろう』と思える心、意志を持って判断する力を育んでいってほしい。人間だから弱いところがあって当たり前で、最終的に自分が納得できる強さを引き出せれば、この教材があってよかったと思えると思います」

 今後の大谷に願うことは「物凄く僭越ですが……今のままでいてほしい」。大谷が着実に目標に向かって生きている今そのものが、子どもたちや我々大人に元気をもたらす。「ずっと長くそうあってほしい」と明かした。

 人として大事なことと分かっていても、なかなかそうあり続けるのが難しいのが人間。子どもたちが何かあった時、少しでもよい考えができるよう、心を耕していくのが道徳だ。二刀流プレーヤーとして異国の地で輝く大谷の辿った軌跡とその裏にある姿勢が、子どもたちの健やかな心を育むことに役立てられている。

【私が感じる人間・大谷翔平の魅力】

「自然体。私服の時でも、ユニホームを着ている時でも、誰かと会話をしている時でも、凄くナチュラルに見える。インタビューでも素直で素朴、自然体で飾らないところが、私個人としては魅力を感じています。それなのにやっていることは凄い(笑)。その自然体を通すことも、凄いプレッシャーだろうし大変だと思う。だからこそ、その自然体が際立つような気がしています」(光村図書出版・渋谷恵)

(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)

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