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「NBAの伝説」になれるのか “覚醒の怪物”エンビードが今、愛されている理由

「今年は去年までとは明らかにアリーナの雰囲気が違う。ただ勝ち星を増やしただけではなく、誰もが将来を楽しみにできる魅力的な76ersが戻ってきたんだ。もうしばらく経験を積んだら、凄いチームになるだろう」

ジョエル・エンビード【写真:Getty Images】
ジョエル・エンビード【写真:Getty Images】

76ersの名物“ビッグ・ダディ”も認める、近未来のスーパースター候補の可能性

「今年は去年までとは明らかにアリーナの雰囲気が違う。ただ勝ち星を増やしただけではなく、誰もが将来を楽しみにできる魅力的な76ersが戻ってきたんだ。もうしばらく経験を積んだら、凄いチームになるだろう」

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 2月9日のニューオリンズ・ペリカンズ戦の際、フィラデルフィアのウェルス・ファーゴ・センターに陣取った名物ファンは満面の笑顔でそう述べた。

 過去10年以上に渡ってゴール裏の席でチームを見守ってきた、その男性は通称“ビッグ・ダディ”。地元のNBAチーム、76ersに対する興奮ぶりは、この街のスポーツファンの想いを分かりやすく代弁しているかのようだった。

 長く続けてきた再建政策がようやく終わりに近づき、魅力的なメンバーがフィリーの街に揃い始めている。昨季の新人王候補になったジョエル・エンビード、ダリオ・シャリッチに加え、去年のドラフト全体1位指名選手のベン・シモンズがついにデビュー。すべて23歳以下のスター候補トリオは華やかだ。

 9日のペリカンズ戦はその魅力がフルに発揮される舞台になった。23歳にして大黒柱の風格を漂わせるようになったビッグマン、エンビードは24得点、16リバウンドと爆発。シャリッチも5本中4本の3点シュートを決めて、24得点でエンビードを援護した。身長208センチながら司令塔を任されるシモンズは第3クォーター終了までに10得点、9リバウンド、8アシストを挙げ、大差がつかずに最後までプレーしていればトリプルダブルも濃厚だっただろう。

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杉浦 大介

1975年、東京都生まれ。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、ボクシング、MLB、NBAなどを題材に執筆活動を行う。主な著書に「日本人投手黄金時代 メジャーリーグにおける真の評価」(KKベストセラーズ)、「イチローがいた幸せ」(悟空出版)。

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