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バドミントン世界1位ペアの「パートナー論」 解散と再結成を経て強くなった2人の関係

バドミントン女子ダブルスの福島由紀、廣田彩花ペア(丸杉Bluvic)が「THE ANSWER」のインタビューに応じ、「パートナーに掛けられた忘れられない言葉」について語った。世界ランク1位で東京五輪金メダル候補とされるフクヒロ。一時的に解散した経験のある最強ペアには、互いに寄り添い合う関係性があった。2人が相手に掛けられた言葉から「パートナー論」を探る。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)

福島(左)と廣田、パートナーに掛けられた「忘れられない言葉」とは【写真:Getty Images】
福島(左)と廣田、パートナーに掛けられた「忘れられない言葉」とは【写真:Getty Images】

東京五輪金メダル候補が語る「パートナーに掛けられた忘れられない言葉」

 バドミントン女子ダブルスの福島由紀、廣田彩花ペア(丸杉Bluvic)が「THE ANSWER」のインタビューに応じ、「パートナーに掛けられた忘れられない言葉」について語った。世界ランク1位で東京五輪金メダル候補とされるフクヒロ。一時的に解散した経験のある最強ペアには、互いに寄り添い合う関係性があった。2人が相手に掛けられた言葉から「パートナー論」を探る。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)

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 ◇ ◇ ◇

「パートナー」。共同で何かをする相手のほか、時には交際相手や配偶者のことをこう呼ぶ。家族よりも長く、密接な関係になる人もいるだろう。そんな大切な存在に何を思い、どう接するのか。金メダルを狙う2人にも意識していることがある。

 27歳の福島と26歳の廣田。1学年違いの2人は高校卒業後、同じ実業団に入ったことでペアを結成した。「パートナーに掛けられた言葉で嬉しかったこと、支えになったものはありますか」。それぞれに同じ質問を投げかけると、2人は同じ時期を思い浮かべた。

 リオ五輪出場を逃し、2016年4月にペアを解消。息が合わず、スタッフに勧められて別々の道を歩むことになった。「自分の意見をずっと言うばかり」とコミュニケーションが不足しがちだった福島と、「自分が悪いから」と気持ちを表現しなかった廣田。あべこべな関係だった。

 約3か月間の一時的な解散が転機となった。空白期間を経た後、2人の間で交わされたやり取りが今の強さに繋がっている。

 廣田が忘れられないのは「廣田はもっと自信を持っていいんだよ」という言葉だ。共同生活をする遠征中。同じ部屋で寝泊りする中、弱気になった姿を見かねた先輩に掛けられた。もともと引っ込み思案の廣田はこう振り返る。

「自分は不器用なので、なかなか自分に自信が持てなかったです。ネガティブになったり、自信が持てなくなったりした時に言われました。『廣田にしかできないことがあるし、ここは凄く廣田の強みだから』って。嬉しかったのを覚えていますね」

 後衛の先輩を信頼し、がむしゃらに前に突っ込んで攻めるスタイルは大きな武器。だが、気持ちで引いてしまっていては発揮できない。「誰にも真似できないところもある。自分の長所だな」。パートナーの言葉に背中を押され、長所を自覚すると、さらに強くなれた。

 当時の心境を語る隣で、福島も「覚えています」と同じ場面を思い返した。この言葉を掛けた理由は「試合で負けて消極的になっていたから」と明かす。

「廣田に対して『自分の対戦相手だったら凄くやりづらい』と思うので、相手はもっと嫌だろうなと思います。これは凄い長所。廣田は謙遜しすぎているし、もっと自信満々でやった方がいいなって。『遠慮してるんじゃないの?』『どんどん自分を出していっていいんじゃない?』と声を掛けました」

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