【One Rugbyの絆】ラグビーは15人制だけじゃない 廣瀬俊朗が設立、「One Rugby」で世に伝えたいこと
ダイバーシティのスポーツ、ラグビーが社会に提供できる価値
コンタクトのあるラグビーには、生きる個性が違う15人制、7人制、10人制の3種類があり、パラスポーツとしても車いす、デフ、ブラインドがあるなど、あらゆる形の「ラグビーをやってみたい」という想いに応える受け皿が用意されている。横の繋がりを強めながら、この“懐の深さ”を世間に広めるため、まずは互いの大会開催告知などで協力。さらには、新型コロナウイルスによる影響が落ち着いたら、15人制やセブンズの大会で車いすラグビーやビーチラグビーの体験会を開くなど、合同イベントの開催も計画されている。
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「掛け合わせのイベントを開催して、知っていただくことも1つだと思っています。あとは、学校や企業の研修の一環として、体験してもらうのも1つの方法ですよね。例えば、健常者が車いすラグビーにチャレンジすると、すごく難しくて『う~ん』と唸ってしまうんですよ(笑)。固定観念というか、思考にバイアスがかかってしまうので、パラスポーツに挑戦するとそこに気付かされる。ハード面だけではなくて、自分の心というソフト面でも気付きは多いと思います」
今、注目される「ダイバーシティ」という点において、様々な気付きをもたらすラグビー。その中にある違った個性を持つラグビーが一堂に会する「One Rugby」は、まさに社会の縮図にも似た存在なのかもしれない。
「まずは一つ形になって良かった」と話す廣瀬さんだが、真価が問われるのはここから。「あとはアクションが大事。ラグビーは様々な意味で大きなポテンシャルを持ったスポーツ。すぐに大きなムーブメントになるとは思っていませんが、1つずつ着実に進んでいけたらと思います」と力を込める。
その第一歩として、次回から「One Rugby」に参加する各種ラグビーを紹介していく。「そのスポーツの魅力みたいなものが、ラグビーの中でさえみんなに伝わっているわけではないので、そのスポーツらしさを、まずは一緒になって広められたらいいなと思いますね」と廣瀬さん。第2回は、10人制ラグビーの井上誠三さんに聞く。
(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)