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利き足を「自分の武器」と言えるか J監督の“異次元のボールタッチ”が与えたヒント

遠藤保仁【写真:Getty Images】
遠藤保仁【写真:Getty Images】

遠藤保仁も国際試合では「左足を使わない」

 サッカーを始めた子供たちが利き足でボールを扱うようになる。それはごく自然なことだ。さらに先進国では、憧れの選手を真似ようとするから、必然的に利き足のプレーが軸になる。それはサッカーの「基本のキだ」と高崎は強調する。

「レフティーの子が何も言われなくても、左足の前にポンとボールを置く。海外でそれは当たり前です。『利き足のポイントで』なんて言わなくても、すでにできる子以外は淘汰されています。逆にそれがないと、その先もない。そこが自然に浸透している国と、そうでない国では、その先で使えるワードが違ってくるんです。日本では、そういう自分のポイントを持っている子が減っているんですよね」

 確かに世界のトップシーンを見ていて、利き足が判然としない選手は、ほとんどいない。高崎が「器用過ぎて分かりにくい」と思うのは、ペドロ・ロドリゲス(チェルシー)くらいだという。

「例えば遠藤保仁(ガンバ大阪)も、国内では左足も使っていましたが、国際試合になると使いません。遠藤がボールを受けると、相手を止めてしまうことができる。だから長年トップにいる。もし指導している選手が、試合中にボールを受けた途端に相手の動きが止まれば『今の持ち方は良かったんじゃない?』と声をかけます。そこまでいって初めて武器になる。それが技術というものです」

 誰よりも突出したものが武器になる。だから高崎は、プロを目指す選手たちに問う。

――利き足を自分の武器だと言える?――

(文中敬称略、第4回へ続く)

[指導者プロフィール]
高崎康嗣(たかさき・やすし)

1970年4月10日生まれ。東京農工大学卒業、筑波大学大学院体育研究科コーチ学専攻修了。筑波大学コーチ、東京大学ヘッドコーチなどを経て、川崎フロンターレではU-18コーチ、U-12監督などを歴任。U-12監督時代には、ダノンネーションズカップ国内大会を4年連続で制し世界大会に出場。三好康児、板倉滉、田中碧、久保建英ら、さまざまな年代で現在プロで活躍する多くの選手たちの指導に携わる。2016年からはグルージャ盛岡でヘッドコーチを務め、今年専修大学の監督に就任した。

(加部 究 / Kiwamu Kabe)

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加部 究

1958年生まれ。大学卒業後、スポーツ新聞社に勤めるが86年メキシコW杯を観戦するために3年で退社。その後フリーランスのスポーツライターに転身し、W杯は7回現地取材した。育成年代にも造詣が深く、多くの指導者と親交が深い。指導者、選手ら約150人にロングインタビューを実施。長男は元Jリーガーの加部未蘭。最近東京五輪からプラチナ世代まで約半世紀の歴史群像劇49編を収めた『日本サッカー戦記~青銅の時代から新世紀へ』(カンゼン)を上梓。『サッカー通訳戦記』『それでも「美談」になる高校サッカーの非常識』(ともにカンゼン)、『大和魂のモダンサッカー』『サッカー移民』(ともに双葉社)、『祝祭』(小学館文庫)など著書多数。

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