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「ダメなところ」を気にする日本の子供たち 指導者に必要な長所を伸ばす“褒め方”

リノ・ロベルトと吉住貴士。スペイン、日本両国の現場を知る2人の指導者の対談は、いよいよ第3回に突入。日本の育成現場の問題点を炙り出していく。

吉住氏は自身の経験も踏まえ、休養の重要性を説いた【写真:編集部】
吉住氏は自身の経験も踏まえ、休養の重要性を説いた【写真:編集部】

【スペイン人×日本人サッカー指導者対談|第3回】子供の成長に不可欠な休養「十分に休んで臨む試合はモチベーションもまったく違う」

 リノ・ロベルトと吉住貴士。スペイン、日本両国の現場を知る2人の指導者の対談は、いよいよ第3回に突入。日本の育成現場の問題点を炙り出していく。

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リノ「日本でも小学校低学年の子供は、テクニックも高く凄い選手が多い。でも10歳以上になると、サッカーも勉強もMAXで頑張らなければならない。休む間もない。あるJリーグクラブのセレクション前日に、12歳の子が1時間も走ったそうです。リカバリーには72時間かかるのに。また日本では、公式戦の前日に平気で練習試合を組む。疲れるのは身体だけではない。頭も疲れる。よく寝てリラックスするのは、とても大切なことなのです。JFA(日本サッカー協会)は、もっとプレーヤーズ・ファーストの環境を作っていかなければならない」

吉住「確かに日本では、試合が少ないと保護者からクレームが来るんです。それに今はスクールがとても多い。指導者がトレーニングは週に3回で十分だと伝えても、父親がスケジュールを埋めてしまう。午前に試合をしているのに、午後から別のスクールへ連れて行く親御さんもいます。『休ませたほうがいいですよ』と言ってもブレーキはかからないですね」

リノ「スペインでは、休養と食事は身体作りのために欠かせないものだと考えています。十分に休んで栄養を摂ってから臨む試合は、モチベーションもまったく違う」

吉住「国見時代はどんぶり3杯食べていて、それで身体も大きくなりました(笑)。でも休みがないと、疲れて(食事が)入らないんですよ。以前、夏休みに高校生に二部練習をさせたことがあります。朝7~8時の涼しい時間帯にトレーニングをして、日中の暑い時間帯には身体を動かさずに寝かせておいたんです。そして2度目のトレーニングは夕方。これを1か月間続けたら、見違えるように身体が大きくなった。やはりシエスタ(スペイン語で昼寝)は意味があるんだな、と思いました」

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加部 究

1958年生まれ。大学卒業後、スポーツ新聞社に勤めるが86年メキシコW杯を観戦するために3年で退社。その後フリーランスのスポーツライターに転身し、W杯は7回現地取材した。育成年代にも造詣が深く、多くの指導者と親交が深い。指導者、選手ら約150人にロングインタビューを実施。長男は元Jリーガーの加部未蘭。最近東京五輪からプラチナ世代まで約半世紀の歴史群像劇49編を収めた『日本サッカー戦記~青銅の時代から新世紀へ』(カンゼン)を上梓。『サッカー通訳戦記』『それでも「美談」になる高校サッカーの非常識』(ともにカンゼン)、『大和魂のモダンサッカー』『サッカー移民』(ともに双葉社)、『祝祭』(小学館文庫)など著書多数。

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