「足の速さは生まれつき」を否定 誰でも“俊足”へ…プロトレーナーが解く走る技術
足の速さは生まれつき決まっている――。この“定説”を走りの専門家は否定する。高校時代は野球部で甲子園に2度出場し、大学から陸上競技に転向した異色の経歴を持つランニングトレーナーの村田和哉さんは、「打撃や投球のように、走りにも技術がある」と説く。THE ANSWERでは野球などのスポーツ界で活躍する専門家・トレーナーに子どもの「運動神経向上」をテーマに取材。村田さんは、理想的な走り方を身に付ければ、誰でも足が速くなるという。

ランニングトレーナー村田和哉氏は福井商で2度甲子園→陸上選手に転身
足の速さは生まれつき決まっている――。この“定説”を走りの専門家は否定する。高校時代は野球部で甲子園に2度出場し、大学から陸上競技に転向した異色の経歴を持つランニングトレーナーの村田和哉さんは、「打撃や投球のように、走りにも技術がある」と説く。THE ANSWERでは野球などのスポーツ界で活躍する専門家・トレーナーに子どもの「運動神経向上」をテーマに取材。村田さんは、理想的な走り方を身に付ければ、誰でも足が速くなるという。
足を速くしたい、打率を上げたい…野球上達に“必須の能力”を学ぶ「運動神経向上LIVE」開催
村田さんは福井商で甲子園に2度出場し、福井大会では1試合に7盗塁を記録するなど足の速さを特長としていた。大学から陸上選手に転向して本格的に走り方を学ぶと、今までの考え方が大きく変わったという。
「野球をやっていた頃は、足の速さは生まれつきだと思っていました。ところが、陸上競技の世界で走り方を追求して練習すると、体の動かし方によって速さが変わると知りました。野球で打撃や投球の技術を習得するとパフォーマンスが向上するように走りにも技術があり、反復練習すれば誰でも今より足が速くなると考えています」
野球をしていた頃の村田さんは、地面を力いっぱい蹴れば速く走れると認識していた。しかし、陸上の道に進んでからは「地面を蹴り過ぎない意識が大事」と学んだ。地面反力を得るために地面を強く捉える動きは大切だが、地面を蹴った足を“前に戻す動き”がスピードを上げる上で重要になるという。
「蹴ろう、蹴ろうという意識よりも、戻そう、戻そうというところを大事にしたら走りが変わりました。地面を力任せに蹴って走ると、足を前に持ってくるタイミングが遅れてしまい、結果的に力やスピードのロスにつながってしまいます」