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インターハイは運動部だけのものじゃない 同世代全員にエールを…総合開会式に臨む高校生たちの青春

【写真:松橋晶子】
【写真:松橋晶子】

「私たち、もの凄いのに出るんだ」最後の夏に加わった大舞台

 総合開会式の公開演技は、演劇部によるストーリーをメインに展開しながら、そこに2つの部活が登場人物として参加する。

 リハーサル会場で、足の裏から体の芯まで響くような迫力ある音を出していたのが和太鼓部だ。久留米筑水高校と三潴高校の計22人が、一糸乱れぬ演奏を披露する。

「最初は入ろうとは思っていなかったんですけど、入学後に先輩方が演奏しているのを見てかっこいいなって。もう一目惚れです」と語るのは、部長を務める河津みつばさん(久留米筑水高校3年)。中学校では陸上部に所属していたが、高校入学と同時に和太鼓に挑戦し、今ではチーム全体をまとめる役割を担う。

 久留米筑水高校の和太鼓部は例年、8月に地元で行われる「水の祭典」での演奏を最後に引退するが、今年はその前にインターハイ総合開会式という大きな舞台が用意され、河津さんも「私たち、もの凄いのに出るんだって、もうびっくり。純粋に嬉しいですね」と笑う。

 演奏する「久留米水鏡」(くるめみかがみ)という曲は、久留米筑水高校で県大会のために作られたものだが、そこに今回は三潴高校の部員が加わり、インターハイ総合開会式だけの特別な音色が奏でられる。

「和太鼓に親近感がわかない人も多いと思うので、皆さんに良さを知ってもらいたいし、演奏を通して選手の方にエールを届けられるように頑張りたいと思います」(河津さん)

 もう1つ、公開演技に出演者として登場するのが福岡講倫館高校ダンス部だ。6月に行われた「DANCE CLUB CHAMPIONSHIP」九州地方大会で優勝し、8月に東京で開催される決勝大会への出場が決定している強豪チームで、7月に別の2つの九州大会を戦う合間を縫ってインターハイ総合開会式に出演する。

 部長の松田芽奈さん(3年)、副部長の大濱佑直さん(3年)は、ともに5歳からダンスを始め、福岡講倫館高校への進学も強豪ダンス部の存在が決め手になった。

 24人が2分30秒の演技にすべてを注ぐが、インターハイ総合開会式に向けて取り組むのはRADWIMPSの曲「大団円」に合わせたダンス。松田さんは「部員数が多いなかで、みんなで合わせるユニゾン(複数人で同じ振り付けを踊ること)のところや、私たちは表情が強みだと思っているので、歌詞に合った表情をみんなに見てもらえたら」と見どころを語る。

 同世代アスリートの姿は「一生懸命、部員全員で頑張る姿がめっちゃいいなと思うし、(自分たちのことを)応援してくれたりもしているので、自分たちも応援したいなって思います」(大濱さん)と刺激を受けている。

 勝負の夏へ、全力でトレーニングに励む姿は同じ。インターハイに出場する選手たちへ、松田さんは「熱い気持ちでやってほしい。後悔しないように、選手のみんなでぶつかっていってほしいなって。それと『感謝』は絶対に忘れないでほしいです。対戦相手に対しても、プレーできることに対しても」とエールを送った。

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