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井上尚弥のクリンチ「初めて見た」 大橋会長が「俺は面白くない」試合で感じた成長

ボクシングのワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)のバンタム決勝が7日、さいたまスーパーアリーナで行われ、WBA・IBF王者の井上尚弥(大橋)がWBAスーパー王者ノニト・ドネア(フィリピン)に3-0の判定勝ち(114-113、116-111、117-109)。バンタム級頂上決戦を制し、WBSS優勝を果たした。2万2000人の観衆を沸かせた死闘だったが、陣営の大橋秀行会長は「俺は面白くなかった」と苦笑いしていた。

井上尚弥(左)はノニト・ドネアの猛攻に耐え、勝利を掴んだ【写真:AP】
井上尚弥(左)はノニト・ドネアの猛攻に耐え、勝利を掴んだ【写真:AP】

リングサイドでヒヤヒヤ、耐久力への疑問一蹴で大橋会長「タフネスを証明できた」

 ボクシングのワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)のバンタム決勝が7日、さいたまスーパーアリーナで行われ、WBA・IBF王者の井上尚弥(大橋)がWBAスーパー王者ノニト・ドネア(フィリピン)に3-0の判定勝ち(114-113、116-111、117-109)。バンタム級頂上決戦を制し、WBSS優勝を果たした。2万2000人の観衆を沸かせた死闘だったが、陣営の大橋秀行会長は「俺は面白くなかった」と苦笑いしていた。


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 超満員の埼玉が歴史的死闘に酔いしれた。井上は2回にドネア自慢の左フックをもらい、右目上をカット。モンスターの額は血で染まり、鼻血も流れた。試合後に5針を縫うボクサー人生初のカットだった。9回にも右ストレートをもらい、クリンチを試みる。大熱戦となったが、11回にダウンを奪うなど終盤に猛攻。ポイントを奪い切る3-0の判定勝ちでWBSSの頂点に立った。

 最後のゴングが鳴ると同時に観衆はスタンディングオベーション。リング上で抱き合う両者に称賛の拍手が降り注いだ。しかし、セコンドでコーナーサイドから見守った大橋会長は異なる心境で見つめていた。「正直、1、2ラウンドで倒すこともあると思っていた」と序盤を振り返った。

 しかし、接戦が続き、打ち合いの判定決着。ファンは井上をフルラウンド楽しめたものの、大橋会長は「お客さんは喜んでくれたと思う。俺は面白くなかったけど」と冷や汗を拭い、報道陣を笑わせた。スピードKOで縦横無尽にリングを制圧していたモンスターが、あわやダウンの可能性もあり「苦しい展開になったし、尚弥にパンチが効いたシーンもあった。知り合って初めて見たシーンだった」と会長として不安を抱えていたようだ。

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