「8-3→8-11→14-11…」仕事を“放棄”した40秒の沈黙 超劇的大谷9回V3ランに地元放送局が粋な演出
米大リーグのドジャース・大谷翔平投手は9日(日本時間10日)、敵地ダイヤモンドバックス戦で11-11で迎えた9回に2戦連発、メジャートップに並ぶ決勝12号3ランを放ち、大乱戦を最後にひっくり返す逆転劇を演出した。この日は6打数3安打4打点、打率を.304に上げ、14-11の勝利に貢献した。あまりにドラマチックな展開に、地元実況席は40秒間の“沈黙”で粋な演出をした。

ドジャース―Dバックス戦
米大リーグのドジャース・大谷翔平投手は9日(日本時間10日)、敵地ダイヤモンドバックス戦で11-11で迎えた9回に2戦連発、メジャートップに並ぶ決勝12号3ランを放ち、大乱戦を最後にひっくり返す逆転劇を演出した。この日は6打数3安打4打点、打率を.304に上げ、14-11の勝利に貢献した。あまりにドラマチックな展開に、地元実況席は40秒間の“沈黙”で粋な演出をした。
スコアを辿れば「8-3」「8-11」そして「14-11」へ。あまりにスリリングな試合は大谷の一発で決まった。8-11で迎えた9回、相手守護神ギンケルを攻め立て、同点に追いついた。さらに1死一、二塁で代わったばかりの変則サイド右腕トンプソンから大谷が豪快にライト方向にかっ飛ばした。打った瞬間に確信した大谷は両手を広げて万歳。決勝3ランに敵地は歓声と悲鳴が交錯した。
試合は佐々木朗希投手が3回までに大量援護を受けて一時は8-3とリードしていたが、5回途中5安打5失点で降板し2勝目はお預けに。継投した2番手バンダが同点満塁弾を浴び、さらに後続も打たれ8-11で9回を迎えていた。こんな流れもあり、ドジャース戦を中継する米カリフォルニア州地元局「スポーツネット・ロサンゼルス」も興奮を抑え切れない。
打った瞬間、実況のスティーブン・ネルソン氏が「バットを投げ捨てた! 打球の行方を見ている! ショウヘイ・オオタニが同点の試合をぶち壊す3ランを放った! 当然だ!」とまくし立てた。ただ、大谷がホームインしてリプレー映像が流れると一転、沈黙。大谷の美しいスイングやベンチでロバーツ監督やフリーマンら同僚が歓喜する様子を見てくれと言わんばかりに約40秒、実況を“放棄”した。
やがて次打者のベッツの打席に映像が戻ると、ネルソン氏は「なぜ試合の映像に戻ったのかさえ分からないよ。この(ホームランの)ハイライト映像を流し続けよう」と話したほど見惚れた様子。試合後、大谷が「なかなかあるような展開じゃない。最後までみんな粘り強く後ろにつないで、追いつくまでの過程が素晴らしかったと思います」と振り返った最終回。地元放送局は粋な演出でドジャースファンと歓喜を分かち合った。
(THE ANSWER編集部)