石川真佑を変えたイタリア移籍 体力、技術だけじゃない…外見も垢ぬけた若きエースの成長【ネーションズリーグ】
帰国後に掛けられた周囲の言葉「明るくなったねって」
強引に間を抜いたり、ブロックタッチを狙ったり。高さのある相手ブロックを利用し、コースの打ち分けの幅が広がるなど、不利な状況でも点を重ねる術を身につけた。この日も硬軟自在に両チーム最多17得点。変化は技術だけじゃない。茶髪に染め、耳にはピアス。帰国後は「垢ぬけた」と言われることが増えた。
「外見も周りから『結構、変わったね』って言われます。『帰ってきて明るくなったね』って。それもイタリアでの経験があったから。周りの影響もあったと思います」
お洒落をする暇があるなら……という時代はもう古い。自己肯定感を上げることも、アスリートにとってスキルアップの大事な要素。外見が内面に影響を与え、内面の変化がポジティブに練習に向かう姿勢にも繋がる。
16日は米国との予選ラウンド最終戦。勝って世界ランク5位に入れば、五輪で優位に戦える可能性もある。石川はその先のパリも見据えた。
「東京五輪の経験は大きい。あの時は自分のプレーでも獲り切れなかった。そこを忘れずに3年間やってきたし、自分が成長できるきっかけでもあった。東京五輪の時よりも成長している。点数を獲れる選手はたくさんいるけど、その中でも勝負所で決めきるポジション。オフェンスだけじゃなくて、ディフェンスでもチームに貢献していかなきゃいけない」
五輪の借りは五輪で返す。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)