B1東地区4位から下剋上 外国籍“3番手”の成長を導いた、宇都宮に根づく「勝者の文化」
本当の強さは「数字に出ない要素」
準決勝で連敗を喫した川崎の佐藤賢次HC、選手が挙げていた宇都宮の強みが、ディフェンスのバリエーションと“使い分け”だ。佐藤HCは22日の試合後にこう述べている。
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「宇都宮さんはいろんなディフェンスを混ぜてくる。ショウ(出るふりをして戻るディフェンス)で来たり、下がったり、スイッチしたり……」
宇都宮はフィジカルで、インテンシティの高いチームだ。しかも試合の中で柔軟に相手への対応を変えてくる。タイムアウト明けにゾーンディフェンスを使う、相手のシュートが入ったらマンツーマンに戻す……というような、ありきたりな変化ではない。どうやって選手同士が情報を共有しているのか不思議に思えるようなタイミングで、違う守備戦術に変えてしまう。
守備戦術の消化、遂行力といった部分でも、フィーラーとフォトゥはチームにフィットしている。安齋HCの手腕と、コミュニケーションの力だろう。
失点の少なさ、リバウンドの多さ……。宇都宮の強さは、そうやって数字で表現できる。しかし本当の強さはカルチャー、コミュニケーションといった数字に出ない要素だ。
(大島 和人 / Kazuto Oshima)