大坂なおみの黒人差別への抗議に賛否の声「影響力を利用してくれてありがとう」

　女子テニスの世界ランク9位・大坂なおみ（日清食品）が31日（日本時間9月1日）、全米オープン1回戦の入場時に着用していたマスクに注目が集まっている。警官に銃殺された黒人女性の名前をプリントした黒いマスクを着用。人種差別に抗議する様子の画像を米メディアが公開すると、海外ファンから「本当に重要」「なぜ政治的な活動を？」と様々な声が上がっている。

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　大坂がまた動いた。2018年に優勝した全米オープンの初戦。最初に視線を集めたのはマスクだった。生地とゴム紐部分が黒となった1枚には、口元に「BREONNA TAYLOR」と白い文字でプリントされている。名前はブレオナ・テイラーさん。3月にケンタッキー州の自宅で寝ていたところ、麻薬捜査の一環で踏み込んで来た警官に射殺されたという黒人女性だ。

　大坂は、前週のウエスタン＆サザン・オープン準決勝の入場時も「BLACK LIVES MATTER（黒人の命も大切だ）」と書かれた黒のTシャツを着て入場。SNSなどを通じ、人種差別への抗議活動を繰り返していた。米スポーツ専門局「ESPN」の公式ツイッターは、マスクを着用した大坂の画像を公開。海外ファンからは賛否の声が上がっている。

「日本にもルーツを持つ人間として彼女が着用しているものは、本当に重要な意味を持っている」
「オオサカの勇気と信念とともに立ち上がるテニスプレーヤーがもっと必要だ」
「人種差別の問題に焦点を当てるために、あなたの影響力とその場を利用してくれてありがとう」
「ボイコットはしないの？」
「アスリートが政治的な活動に加わる必要があるのか？」
「黒人が黒人の権利のために戦っている」

　以前から大坂はツイッターで「アスリートは政治的に関わるな、ただ楽しませればよいという意見が大嫌い。第一にこれは人間の権利に関わる問題だから」などと投稿し、話題となっていた。世界ランク81位・土居美咲（ミキハウス）との日本勢対決となった試合は6-2、5-7、6-2で勝利を収め、5年連続の初戦突破を決めた。