どうすれば肉離れは防げるのか 筋肉の“たわみ”を生むストレッチ法とは
筋肉の強化にトレーニングが不可欠なのは言わずもがな。しかし、そのアプローチを間違えれば、筋肉は悲鳴を上げ、肉離れを起こしてしまうリスクもある。フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一氏が、スポーツトレーニングの舞台裏を語る定期連載。今回はスポーツをする上で大きな役割を果たす「脚の効果的なケア方法」について、卓球の福原愛やバドミントンの藤井瑞希など日本を代表するアスリートの個人指導経験を持つ同氏に訊いた。
前ももの筋肉は強くなる傾向、裏ももは弱くなりがち
筋肉の強化にトレーニングが不可欠なのは言わずもがな。しかし、そのアプローチを間違えれば、筋肉は悲鳴を上げ、肉離れを起こしてしまうリスクもある。フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一氏が、スポーツトレーニングの舞台裏を語る定期連載。今回はスポーツをする上で大きな役割を果たす「脚の効果的なケア方法」について、卓球の福原愛やバドミントンの藤井瑞希など日本を代表するアスリートの個人指導経験を持つ同氏に訊いた。
◇ ◇ ◇
野球、サッカー、陸上、柔道、水泳、フィギュアスケート…。世界には様々なスポーツがありますが、脚を使わないスポーツはほとんどありません。
筋肉の力は面積と比例します。つまり、「強い力が出る=大きな筋肉」。人間の体では下半身の筋肉、とりわけお尻と太ももの筋肉は大きい。人の体を運ぶ役目を担っているのですから、それも当然です。
脚の持つパワーは強大です。例えば、男性が手で押してもビクともしないタンスも、両脚で押せば女性でも動かせます。それだけのパワーがあるのですから、よりダイナミックに、力強く動ける力を磨けば、当然スポーツのパフォーマンスもレベルアップします。
一方、より大きく、より強く動かすイメージでアクションを起こしたとき、肉離れを起こしやすいのも脚と太ももです。
特に、日本人の体の特徴として大腿四頭筋のほうをよく使うため、太ももの前の筋肉が強くなる傾向にあります。対して、裏側のハムストリングは使われにくく、硬く、弱くなりがちです。