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「食べろ、食べろ」の言いすぎは要注意 「食が細い」ジュニア選手のための食事術

「ご飯を何杯は食べないと試合に出さないぞ」のノルマ設定は要注意

 そこで役に立つのが「ちょい足し食材」。「ご飯のお供」を添えると、自然と食べられるご飯の量が増えます。プロサッカー選手もご飯をたくさん食べるために、好きな「ご飯のお供」を寮に用意している人はいるんですよ。

 それでもご飯を食べられないようであれば、炊き込みご飯、丼ぶり物など、味付けご飯にして食べやすくするのも手。ご飯だけでなく、うどん、そうめん、そばなど、喉越しが良く食べやすい主食を、もう一品追加するのもおすすめです。さらに汁物にも、芋や餅を入れたり、スープに春雨やショートパスタを加えたりと、エネルギー源になる食材を使ってみましょう。

 また、効率よくエネルギーを摂取できる油を活用することも一つの方法。おかずを一品、揚げ物にするほか、白米をチャーハンやピラフにする、豆腐料理に厚揚げを使用する。野菜あんかけや麻婆豆腐などのように片栗粉でとじることで、油を摂取できるメニューにしてみましょう。

 ただし、油を多く使ったメニューは胃の負担になったり、胃が持たれて朝食が食べられなかったりすることがあるので、試合前日や当日、練習後の夜遅い食事などには控えるようにしてください。

 食事をしっかり食べることは、大事ですが、周りの人たちが無理強いをしないことも、とっても大切です。あまりに食べろ、食べろ、と言いすぎたり、「ご飯を何杯は食べないと試合に出さないぞ」などとノルマを決めたりすると、プレッシャーになります。食べることが苦手になったり、食事の会場に入ることも嫌になったり、あるいは人前で食べられなくなるといったことにつながるので、注意が必要です。

 また、たくさん食べているのに体が大きくならない、1日に何度もトイレに行くといった場合は、食べたものがきちんと消化吸収されていないことも考えられます。よく噛んで食べているか? 水分で流し込むような食べ方をしていないか? テレビやスマホを見ながら食事をしていないか? ……など、食べ方にも注意してみてくださいね。

(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

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長谷川直子

公認スポーツ栄養士

管理栄養士、公認スポーツ栄養士。09年から新潟を拠点にJリーグのアルビレックス新潟・栄養アドバイザーとして、選手、家族向け栄養セミナーの実施、メニュー作成や調整、個別の食事相談などを担当する。そのほか、スポーツ指導者向け研修会、小中学校でのスポーツと食の講演会、新聞・雑誌の監修やラジオ出演など幅広く活躍。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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