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2年連続の入団テストで執念のプロ入り 西武・奥村光一が“不合格”で悟った必勝法「一緒のことをしていたら…」

2年連続で入団テストを受験したという異色のキャリアを持つ奥村【写真:羽鳥慶太】
2年連続で入団テストを受験したという異色のキャリアを持つ奥村【写真:羽鳥慶太】

アピールは一点突破「みんなと一緒のことをしていたら…」

 奥村が昨秋のドラフトで受けた育成6位は、西武では最後の指名だ。ただ迎えたプロ1年目、6月9日には早くも支配下登録され、背番号も入団時の132から2桁の75になった。すでに初安打、初打点、初盗塁を記録し、順調にステップアップしている。「今ずっと1軍帯同できているのは、想像以上です」という奥村に、入団テストの「傾向と対策」を聞いた。

「何か突き抜けたものがないと厳しいのかなと思います。自分が一番自信があるモノをアピールできないと。それが僕は足の速さでした。総合力で勝負してプロに行けるなら、とっくに行っていると思うんです。そうじゃないのなら、何か一つでいいから、自分の武器をアピールしないと」

 その上での、もうひと押しもありだという。

「あいさつとか、本当に大切だと思います。僕は見にきてくれたスカウトさんに、グラウンドからでもしっかりあいさつをしていました。入団してから担当スカウトの方に『一番しつこかった』と言われたくらいです。目立てるのならそういうことも必要。みんなと一緒のことをしていたら目立てないので」

 奥村は、他人とちょっと違う野球人生を送ってきた。東海大翔洋高(静岡)から東海大に進んだものの、リーグ戦での出場はなし。3年冬の面談では就職活動をした方がいいと勧められたが、野球をあきらめることはしなかった。高校のクラスメートというつてをたどって群馬へ。そこでも練習生からはい上がって契約を勝ち取り、大学4年生と独立リーグという二足のわらじを履きこなした。プロ野球選手になりたいという、執念にも近い思いを見事成就させた。

 育成から支配下へ昇格した際、渡辺久信ゼネラルマネジャー兼監督代行には「アグレッシブさを買っている」と言われたという。ライオンズが求めるものを考え抜いて、入団を勝ち取った奥村。今季、苦しい戦いを続けるチームに必要なものを、一番持っていた選手と言えるのかもしれない。

○9月16日に行われる入団テストの応募資格は次の通り。書類選考を通過した選手のみ9月16日のテストへ進む。詳しくは球団ホームページを参照。応募締切は9月1日。

(1)2025年4月1日時点で18歳以上
(2)高校野球部在籍者は、来春卒業見込みで高野連へのプロ野球志望届完了者
(3)大学野球部在籍者は、来春卒業見込みで所属している大学の野球部を退部していること
(4)企業社会人チーム在籍者は、所属連盟の退部届提出完了者
(5)クラブ社会人チーム在籍者は、監督など関係者から受験を了承されること
(6)その他、2024年度新人選手選択会議指名対象者

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)

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