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豪州203cm投手、栃木県で見つけた“天国”を絶賛「入り浸っていたよ」 来日3か月で…真逆になった野球観

WBC台湾戦に登板【写真:加治屋友輝】
WBC台湾戦に登板【写真:加治屋友輝】

野球観が真逆に…独特スタイルを試してみたい相手「ショウヘイです」

 日本では野球観が全く変わった。直球を基本にするのが当然という世界で育った目には衝撃だった。「変化球や緩急を多用するスタイルですね。日本に来て『逆から組み立てる』というやり方を学びました。それくらい違ったんです。カウントの早い段階から、カーブやチェンジアップを信じて、使う方法を教えてくれたんです」。パワー以外にも、巨体を生かす道があると知った。

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 戻った豪州リーグ、そして2022年にプレーしたチェコで、投球はさらに磨かれていった。「日本にいた頃はもっと上から、身長を生かして投げていましたね、でも年齢を重ねて、自分を再発明するというか……全く別のことをしてみたんです。高く、上からではなく、できるだけ横に、左側に腕を伸ばして投げるんです。違う角度を作ろうとしたんです」。31歳になった今、自身の投球が完成形に近づいている。

 独特のスタイルを、試してみたい相手がいる。「(大谷)ショウヘイです。彼と対戦できるかもと思うとワクワクします。もちろんそれ以外にも素晴らしい選手はたくさんいますが……」。オーストラリアと日本は季節が逆。自らのオフシーズンはYouTubeでNPBの動画をせっせとチェック。それでも「リストの最上位はショウヘイです」と、18.44メートルを挟んで対峙する日を心待ちにする。

 日本での生活は結局、シーズン中の3か月で終わってしまった。当時、支えになっていたのが家から徒歩10分の所にあった温泉だ。「毎晩入り浸っていましたよ。オーストラリアに温泉はないので、最高だった」。はしを使い、名物の餃子も食べた。練習で使うグラブには「ケネディ」「守護神」という日本語も。「今でも栃木のことは忘れないよ。また戻れたらと思うんだ」。日本で、また一ついい思い出を作りたい。

◇ ◇ ◇

 3月5日に第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が開幕した。2006年に第1回が行われてから20年、過去3回優勝した日本の強さが世界に認められる一方、国際大会を通じて世界の野球の距離は着実に縮まってきている。「THE ANSWER」では大会期間中「ベースボールの現在地」と題し、選手やスタッフが“国際野球”に挑む思いを伝える。他の種目と競技人口を比較すれば、マイナーと言われることもある野球。ただ世界中に、このゲームを愛する人がいる。注目される数年に一度の機会だからこそ、世界の野球の今を知り、ともに未来を考えるきっかけを作る。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)

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