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気温52度、死者も出た世界一過酷なマラソンで250km走破 元保育士女性、忘年会翌日に「私、サハラ砂漠マラソン走ります」

インタビューでこれまでのキャリアについて語った尾藤さん【写真:編集部】
インタビューでこれまでのキャリアについて語った尾藤さん【写真:編集部】

完走したサハラ砂漠マラソン しかし、待っていた世間の反応は…

 最初のサハラ砂漠のレースは優勝こそできなかったが2位になり、芸能人ではなくとも多少は注目されると思っていた。ところがメディアを始め、SNSの反応も薄かった。

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「みんな、こんなレース知らないし、私も認知度ないですからね(苦笑)。でも、私のYouTubeで死んでいたチャンネルでサハラ砂漠の動画を上げたら唯一、100万回以上再生されたんです。砂漠?? サハラ?って感じだと思うんですが、私は誰も経験したことがない事を経験していますし、こういうレースをもっと知ってもらうためにもっとメディアに露出していかないといけないと思いました」

 その後も過酷なレースを走り、メディアもある程度は取り上げてくれるようになったが、レースがニッチ過ぎるのか、マイナーなのか、バズることはなかった。

「どうしたら注目されるのか、考えました。でも、よく考えるとサハラ砂漠で優勝できていないですし、世界一になれていない。そこでメディアがというのもおこがましいじゃないですか。次どうしようかなと考えている時、こういう大会があるよって教えてもらったのが、World Marathon Challenge(世界7大陸マラソン)でした。ここで日本人女性の初出場をすれば注目されるかもしれない。それに出るからには、やっぱり1番になりたい。そう思って、1年以上前から準備を始めました」

 23年11月、尾藤さんは出場に向けて動き出した。

(第2回へ続く)

(佐藤 俊 / Shun Sato)

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佐藤 俊

1963年生まれ。青山学院大学経営学部を卒業後、出版社勤務を経て1993年にフリーランスとして独立。W杯や五輪を現地取材するなどサッカーを中心に追いながら、大学駅伝などの陸上競技や卓球、伝統芸能まで幅広く執筆する。『箱根0区を駆ける者たち』(幻冬舎)、『学ぶ人 宮本恒靖』(文藝春秋)、『越境フットボーラー』(角川書店)、『箱根奪取』(集英社)など著書多数。2019年からは自ら本格的にマラソンを始め、記録更新を追い求めている。

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