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最初は驚いた「雪で日焼けするなんて」 雪上スポーツに必須、男性にも浸透したスキンケアの意識【パラアルペンスキー:本堂杏実】

本堂は次のパラリンピックでメダルを目指す【写真:松橋晶子】
本堂は次のパラリンピックでメダルを目指す【写真:松橋晶子】

ミラノ・コルティナダンペッツォ大会でメダル獲得へ「次のパラで恩返しを」

 本堂が言葉を続ける。

「スキーに向いていないんじゃないか、競技を変えたほうがいいんじゃないかと思ったこともあります。もちろん一時の感情ではあるんですが、本当につらかった。遠征から帰国したらまたケガをして、なんでこんなに私はツイていないんだろうと思ったくらい。でもリハビリして、有酸素運動して、ウエイトトレーニングしてどんどん身体を鍛えていくとなぜか気合いが入るんですよね。夏場のトレーニングを頑張ってきたし、10月にスキー場に戻ってからは滑りにも安定感が出てきました。コーチにも“軸がしっかりしてきた”と言われました」

 目標は2026年、ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季パラリンピックに出場して、今度こそメダル獲得をすることだ。

「会社を含めて本当にいろんな人に支えられていて、私は恵まれているなといつも感じています。そのいただいた気持ちを最大限に有効活用させてもらい、パラリンピックでメダルを獲ることが一番の恩返しになると思っています。もう逃げるか、恩返しするかどっちかしかない(笑)。逃げたいけど、絶対に逃げられない性格なんです。だから次のパラリンピックで、恩返しできれば最高ですね」

 パラリンピックで納得のいく最高のパフォーマンスを。2年後に向けて、本堂杏実のスイッチが入っている――。

(二宮 寿朗 / Toshio Ninomiya)

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二宮 寿朗

1972年生まれ、愛媛県出身。日本大学法学部卒業後、スポーツニッポン新聞社に入社。2006年に退社後、「Number」編集部を経て独立した。サッカーをはじめ格闘技やボクシング、ラグビーなどを追い、インタビューでは取材対象者と信頼関係を築きながら内面に鋭く迫る。著書に『松田直樹を忘れない』(三栄書房)、『中村俊輔 サッカー覚書』(文藝春秋、共著)、『鉄人の思考法~1980年生まれ戦い続けるアスリート』(集英社)、『ベイスターズ再建録』(双葉社)などがある。

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