柔道人口減少の日本 絶対王者・阿部一二三が圧勝Vで見せたもの「柔道を生で見る機会が少ない」
柔道のグランドスラム(GS)東京大会第2日が3日、東京体育館で行われた。男子66キロ級は阿部一二三が、女子52キロ級は妹・詩(ともにパーク24)が優勝。東京五輪金メダルの兄妹が貫禄を見せた。連覇を目指す来年パリ五輪はともに代表内定済み。柔道の競技人口減少が嘆かれる中、一二三は国内ファンの前で競技の魅力と強さを届けた。
柔道グランドスラム東京
柔道のグランドスラム(GS)東京大会第2日が3日、東京体育館で行われた。男子66キロ級は阿部一二三が、女子52キロ級は妹・詩(ともにパーク24)が優勝。東京五輪金メダルの兄妹が貫禄を見せた。連覇を目指す来年パリ五輪はともに代表内定済み。柔道の競技人口減少が嘆かれる中、一二三は国内ファンの前で競技の魅力と強さを届けた。
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王者は相手をなぎ倒し続けた。一二三は初戦の2回戦で韓国選手に一本勝ち。袖釣り込み腰と見せかけ、大外刈りを繰り出す必勝パターン。表情を一切変えず、漂った貫禄に客席は沸いた。
「どこを持っても投げられる選手が強い。隙のない柔道。これだけの観客に来ていただいて、その場で自分の柔道を出せてよかった」
3回戦も一本勝ち(背負投)。準々決勝はわずか38秒で合わせ技(大外刈+袖釣込腰)の一本勝ちを決めた。準決勝も技あり(大外刈)の優勢勝ち。決勝は世界選手権銅メダルのヨンドンペレンレイ・バスフー(モンゴル)を圧倒。開始1分10秒、鮮やかな大外刈で試合を決め、相手を面白いように投げていった。
畳を下りる際、観客の拍手に両手を振って応えた。少子化が進むとともに減少する柔道人口。一二三も少なからず危機感を抱く。
「日本で大きな国際大会がなく、柔道を生で見る機会が少ない。これでちょっとでも興味を持ってもらえれば。自分の柔道を見てカッコいいな、柔道をやってみたいなと思ってもらえたら嬉しい」