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アーバンスポーツの競技化を憂うのは「時代遅れ」 BMX・内野洋平が考える五輪の力

日本が世界に誇るBMXフラットランドの国際大会「FLAT ARK」は今年、10周年を迎えた。2013年に神戸からスタートしたイベントは、2019年に神奈川・寒川へと拠点を移し、この12月23、24日には阪神甲子園球場100周年事業の一環として、あの甲子園で10周年大会「FLAT ARK 2023」を開催する。大会の主宰者であり、トップライダーでもある内野洋平は、甲子園で初開催されるアーバンスポーツとしてBMXフラットランドが選ばれたことに「光栄です」と話す。

FLAT ARK主宰者であり、トップライダーでもある内野洋平【写真:荒川祐史】
FLAT ARK主宰者であり、トップライダーでもある内野洋平【写真:荒川祐史】

東京五輪をきっかけにアーバンスポーツの盛り上がりを見せるも…

 日本が世界に誇るBMXフラットランドの国際大会「FLAT ARK」は今年、10周年を迎えた。2013年に神戸からスタートしたイベントは、2019年に神奈川・寒川へと拠点を移し、この12月23、24日には阪神甲子園球場100周年事業の一環として、あの甲子園で10周年大会「FLAT ARK 2023」を開催する。大会の主宰者であり、トップライダーでもある内野洋平は、甲子園で初開催されるアーバンスポーツとしてBMXフラットランドが選ばれたことに「光栄です」と話す。

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 東京五輪の開催をきっかけに、日本ではアーバンスポーツに対する注目度が急速に高まった。東京五輪で正式種目となったスケートボードやBMXフリースタイル・パークはもちろん、パリ五輪で正式種目となったブレイキンなどは、すでに市民権を得たと言っていいだろう。だが、内野は「BMXフラットランドに、まだ市民権はないですね」と言い切る。

「大会開催に向けての協賛を募っていると、やはりオリンピック前年で熱が上がってきていることもあって、すでにスケートボードにイベントに協賛を決めて、予算を使い切ってしまった企業が多いんですよ。正直、BMXフラットランドにお金を出してくれる企業は今、ほとんどない。だから、数あるアーバンスポーツの第一陣として甲子園と組んでイベントをすることに対して、価値を見出してもらうように交渉しました」

 ストリートカルチャーに起源を持つアーバンスポーツの多くは、いわゆる競技色を前面に押し出した王道スポーツとは別の道を歩み、発展してきた。それぞれ違うスポーツではあるが、カルチャーを大事にする共通点があり、仲間意識が強い。だが、そこに変化が生まれたのは、スケートボードとBMXフリースタイル・パークが五輪競技として採用されたことがきっかけだった。一般的に遊びの延長だと見なされていたスポーツが、競技として認められたことで、日本でも各地にスケートパークが整備され、メディアで取り上げられる回数も圧倒的に増えた。競技人口の増加はいうまでもない。
 
 スケートボードやBMXフリースタイル・パークの変化を、シーンのど真ん中で感じてきた内野は、五輪の影響力についてこう語る。

「スケートボードがすごく変わる様子を、僕はすぐ隣で感じてきたので、すごく興味を持って見ていますね。『なるほど、オリンピックに採用されるとこうやって変わっていくのか』と。ただ、元々は競技性の低いスポーツだったので『こういうところで苦労するんだ』『こういう風にすれば良さそうだ』という点も見えてくる。もしBMXフラットランドがオリンピック競技に採用された時のために、気持ちとしては準備していますね。もちろん、オリンピック競技になってほしいですから」

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