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井上尚弥、強すぎるがゆえの悲哀 大橋会長の苦悩「今は勝てそうな王者を選べる」

ボクシング日本最速3階級制覇王者の井上尚弥(大橋)が出場するバンタム級の賞金トーナメント、WBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)の組み合わせが決定。井上の1回戦(10月7日・横浜アリーナ)は元WBA世界スーパー王者のフアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)と対戦する。

才能を有する“怪物”をいかに“モンスター”に育てたのだろうか【写真:Getty Images】
才能を有する“怪物”をいかに“モンスター”に育てたのだろうか【写真:Getty Images】

大橋会長直撃インタビュー/「モンスターの育て方第1回」

 ボクシング日本最速3階級制覇王者の井上尚弥(大橋)が出場するバンタム級の賞金トーナメント、WBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)の組み合わせが決定。井上の1回戦(10月7日・横浜アリーナ)は元WBA世界スーパー王者のフアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)と対戦する。

【第2回】井上尚弥、3階級制覇の舞台裏と幻のフライ級挑戦 大橋会長「今頃4階級王者だった」
【第3回】井上尚弥は逃げない 大橋会長が語るマッチメークの流儀「負けを恐れる必要ない」
【第4回】井上尚弥、適正階級はスーパーバンタム!? 大橋会長が描く将来像「37歳まで現役なら」

 デビューから16連勝(14KO)。圧倒的な強さで快進撃を続ける井上は、父である真吾トレーナーの指導を受けていまの実力を築いたことは有名な話だ。一方でプロとしての井上を売り出し、対戦相手のマッチメークという重要な役どころを演じているのが元WBC、WBA世界ミニマム級王者・大橋秀行氏。大橋ボクシングジム会長である。大橋会長はたぐいまれな才能を有する“怪物”をいかに“モンスター”に育てたのか。「THE ANSWER」ではインタビューを行い、その秘密を「モンスターの育て方」と題し、4回に分けてお届けする。第1回は強すぎて対戦相手がいない、マッチメークの苦労について聞いた。

 ◇ ◇ ◇

──今回は井上選手の強さについていろいろお聞かせ願いたいと思います。最初の質問は「強すぎるがゆえに相手がいない」というテーマです。井上選手の対戦相手選びは、やはり苦労が多いのでしょうか?

「デビュー戦(2012年10月)から苦労していますね。彼は高校生にして日本代表として世界選手権に出場していましたし、プロ入りを表明してからもスパーリングのうわさは広まっていましたから。チャンピオン級、世界ランカー級を圧倒していると。実際に、のちに尚弥と対戦して敗れ、世界チャンピオンになった田口(良一)選手は、デビュー前の尚弥にスパーリングで倒されました。既に世界チャンピオンになっていた名城(信男)選手とはデビュー後のスパーリングだったと思いますけど、尚弥が圧倒してました。階級は尚弥のほうが2階級下でしたけどね」

──井上選手が強すぎるがゆえに、相手が敬遠するということですか?

「そうです。なので尚弥のデビュー戦はフィリピン王者の東洋太平洋ランカーを呼び、2戦目がタイのチャンピオンでした。お金はかかりますが仕方ありません。3戦目で佐野(友樹)選手が受けてくれて、4戦目が(当時)日本ライトフライ級王者だった田口選手でした(13年8月)」

──となると佐野選手や田口選手は勇敢なボクサーだったということですね。

「そう思います。田口選手は素晴らしかったですね。彼は日本タイトルを返上して、尚弥との対戦を避けることもできたんです。実際に田口くんの周りではそういう声もあったそうです。それも無理はなくて、尚弥と田口選手がスパーリングをしたとき、田口選手は尚弥の左フック一発で倒されているんですよ。すごい倒され方でした。実際に試合をするとなればものすごい恐怖を感じるはずです。それなのに、田口選手は志願してあの試合を受けた。あれは敵ながらあっぱれだと思いました」

──実際の試合では田口選手が奮闘し、井上選手がプロになって初の判定決着となりました。

「あれは尚弥にとってもいい経験になったし、何より田口選手にとってターニングポイントになったと思います。あの試合から逃げなかったからこそ、田口くんはのちに世界チャンピオン(14年12月にWBAライト・フライ級王座獲得)になって7回も防衛できたんじゃないかと思いますね」

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