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「日本人指導者がダメってことはない」 コーチ10年目、元日本代表FWが挑む新たな戦い

日本人指導者を海外の指導者と比べる必要はない

「もちろん、監督から影響を受けたことはたくさんあって。その点では、やっぱり吉田達磨さんですね。サッカーのアイデアのところは、かなり達磨さんに影響を受けています。また、コーチとしての振る舞い方、というところでは、小野剛さんとか。ただ、海外も含めて誰のようになりたい、似ているって監督はいない。イメージとしては上下関係で従えるのではなくて、横に並んでいる感じですかね。そうやっていくほうが自分の性格にも合っている。コーチにも意見を出してもらって関係性を作っていくというか。でも、まだ監督はやっていないので、こればっかりはやってみないと分からないですね」

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 今シーズン、北嶋が予定通りにS級ライセンスを取得できた場合、来年からJリーグでの監督が可能になる。そこから新たな道のりは始まる。それは現役時代と同じく、サッカー人生を懸けた戦いになるだろう。

「これだけ海外で活躍する日本人選手が出てきていて、“日本人指導者がダメ”っていうことはないと思うんですよ。日本人選手はこれからも必ず出てくるはずで、(指導現場でも)違う要素が出てくることで、それがこれまでのものに重なって、さらに良い選手が生まれてくるんじゃないかって。日本人指導者の良さはあって、海外の指導者と単純に比べる必要はないかもしれません」

 サッカー指導者10年目、北嶋の感慨である。

 ちなみに、「元ストライカーとして、FWのどこを見るか?」という問いに対し、彼はこう答えている。

「ゴールをすることに興奮している人。やっぱり、そこは大事ですね」(文中敬称略)

(小宮 良之 / Yoshiyuki Komiya)

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北嶋 秀朗

サッカー元日本代表 
1978年5月23日生まれ。千葉県習志野市出身。名門・市立船橋高(千葉)で1年時から頭角を現し、高校サッカー選手権を2度制覇。3年時の大会では6ゴールを奪い得点王に輝いた。卒業後は柏レイソルに加入し、プロ4年目の2000年シーズンにはJ1リーグ戦で30試合18ゴールをマーク。日本代表にも招集され、同年のアジアカップに出場した。柏には通算12年半在籍し、11年には悲願のJ1優勝。ロアッソ熊本に所属していた13年限りでスパイクを脱いだ。引退後は指導者の道へ進み、熊本、アルビレックス新潟、大宮アルディージャでコーチを歴任。23年からJFLクリアソン新宿のヘッドコーチに就任した。

小宮 良之

1972年生まれ。大学卒業後にスペインのバルセロナに渡り、スポーツライターに。トリノ五輪、ドイツW杯を現地取材後、2006年から日本に拠点を移す。アスリートと心を通わすインタビューに定評があり、『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など多くの著書がある。2018年に『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家としてもデビュー。少年少女の熱い生き方を描き、重松清氏の賞賛を受けた。2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を上梓。

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