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箱根駅伝のスターから「走る」指導者へ 立教大・上野裕一郎監督、“55年ぶり”への挑戦

選手1人ひとりの才能を見抜き、個を伸ばしていく陸上指導者の、独自の育成理論やトレーニング法に迫るインタビュー連載。今回は立教大学陸上競技部の男子駅伝チームで、“ランナー兼指導者”を務める上野裕一郎監督に話を聞いた。10代の頃からスピードを武器に数々の大会で好成績を残してきた陸上中長距離界のスター選手が、指導者人生の第一歩として選んだのは箱根駅伝出場から長く遠ざかっている立教大。自ら走りながら選手を指導する個性派監督は、どのようにしてチームを高みへ導こうとしているのか。その指導論の根底には、恩師の教えがあった。(取材・文=佐藤 俊)

「ランナー兼指導者」として立教大学で4年目を迎えた上野裕一郎監督【写真:立教大学】
「ランナー兼指導者」として立教大学で4年目を迎えた上野裕一郎監督【写真:立教大学】

連載「陸上指導者の哲学」、立教大学陸上競技部男子駅伝チーム・上野裕一郎監督インタビュー第1回

 選手1人ひとりの才能を見抜き、個を伸ばしていく陸上指導者の、独自の育成理論やトレーニング法に迫るインタビュー連載。今回は立教大学陸上競技部の男子駅伝チームで、“ランナー兼指導者”を務める上野裕一郎監督に話を聞いた。10代の頃からスピードを武器に数々の大会で好成績を残してきた陸上中長距離界のスター選手が、指導者人生の第一歩として選んだのは箱根駅伝出場から長く遠ざかっている立教大。自ら走りながら選手を指導する個性派監督は、どのようにしてチームを高みへ導こうとしているのか。その指導論の根底には、恩師の教えがあった。(取材・文=佐藤 俊)

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 立教大学陸上競技部は2020年に創部100周年を迎えたが、その2年前に始動したのが「立教箱根駅伝2024」事業だ。1968年以来の箱根駅伝出場を目指し、その指揮官として白羽の矢が立ったのが上野裕一郎氏だ。佐久長聖高時代に頭角を現し、中央大では4年連続で箱根駅伝の主要区間を駆け、実業団時代は2009年日本選手権の1500メートルと5000メートルで優勝するなど、スピードランナーとして名を馳せた。2018年12月に立教大陸上競技部男子駅伝チームの監督に就任し、今も「走る監督」として選手を指導している。4年目を迎える今シーズン、上野監督はどのようにしてチームを箱根駅伝に導こうとしているのだろうか――。

 上野監督が指導の現場に立ったのは、2019年シーズンからだった。

「それまで監督の話を聞く立場だったんですけど、いきなり指導する立場に変わって、いろいろ迷いがありました。どこまで選手に言ったらいいのか、どこまで厳しく指導したらいいのか……。そのさじ加減がよく分からなかった。しかも、チームにはいろんな選手がいましたから」

 当時の立教大陸上競技部は、箱根駅伝を狙うシリアスな感じではなく、陸上を楽しく続けたいという選手がほとんどだった。そこにいきなり上野監督が来て、「箱根駅伝を目指す」と言うものだから、「なんで?」という戸惑いの空気が広がった。

「そういうのは予想していたので、私は選手の気持ちを汲んで、寄り添いながらチームを作っていこうと思いました。でも、すぐに全員がまとまって、『さぁ、いこーぜ』とはならないですし、裏では『なんでだよ』という選手もいたと思います。そういうなかで、サポートをしてくれたのが4年生でした」

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上野 裕一郎

立教大学 陸上競技部 男子駅伝監督 
1985年生まれ、長野県出身。佐久長聖高校1年時から駅伝で区間賞を獲得するなど活躍し、1万メートルで日本高校記録を出した。中央大学でもスピードを武器に1年時から箱根駅伝など主要大会で数々の好成績を残した。エスビー食品へ進むと、2009年には5000メートルで世界陸上ベルリン大会に出場。13年からはDeNAに移籍し競技を続けていたなか、18年12月に立教大学陸上競技部の男子駅伝監督に就任。現役選手としての活動も継続する「ランナー兼指導者」として、チーム強化に努めている。

佐藤 俊

1963年生まれ。青山学院大学経営学部を卒業後、出版社勤務を経て1993年にフリーランスとして独立。W杯や五輪を現地取材するなどサッカーを中心に追いながら、大学駅伝などの陸上競技や卓球、伝統芸能まで幅広く執筆する。『箱根0区を駆ける者たち』(幻冬舎)、『学ぶ人 宮本恒靖』(文藝春秋)、『越境フットボーラー』(角川書店)、『箱根奪取』(集英社)など著書多数。2019年からは自ら本格的にマラソンを始め、記録更新を追い求めている。

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