転んで“顔面打ちつける”子多発の要因は? 運動音痴の「思い込み」がもたらすリスク
「運動音痴は思い込み。思い込みは諦めにつながる」。元プロ野球の楽天投手でキッズコーディネーショントレーナーとして活動する土屋朋弘さんは、そう断言する。運動神経は「生まれつき」ではなく、後天性のもの。そしてそれを身に付けるためには、何より幼少期から「運動に触れる」必要があると訴える。THE ANSWERでは少年野球などのスポーツ界で活躍する専門家・トレーナーに、子どもの「運動神経向上」をテーマに取材。運動の機会創出に一役買うのが、コーディネーショントレーニングだと土屋さんは語る。

元楽天投手・土屋朋弘氏が重要視する運動環境「不得意だから終わり、ではない」
「運動音痴は思い込み。思い込みは諦めにつながる」。元プロ野球の楽天投手でキッズコーディネーショントレーナーとして活動する土屋朋弘さんは、そう断言する。運動神経は「生まれつき」ではなく、後天性のもの。そしてそれを身に付けるためには、何より幼少期から「運動に触れる」必要があると訴える。THE ANSWERでは少年野球などのスポーツ界で活躍する専門家・トレーナーに、子どもの「運動神経向上」をテーマに取材。運動の機会創出に一役買うのが、コーディネーショントレーニングだと土屋さんは語る。
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土屋さんは現役引退後、トレーナーを目指して資格を取得する過程でドイツ発祥のコーディネーショントレーニングと出会った。コーディネーショントレーニングとは、自分のイメージ通りに体を動かすための7つの能力(リズム・バランス・変換・連結・反応・定位〈空間把握〉・識別〈用具操作〉)を鍛えるトレーニングで、土屋さんは2021年に仙台市で「土屋教室」をオープンして子どもたちに指導している。
「運動の得意、不得意は間違いなくあります。でも、『不得意だから終わり』ということはまったくありません。幼少期に多くの運動をすれば、十分改善できる。子どもがどれだけ運動を好きになって、好きになった上でどれだけ運動環境を整えられるかが重要です」
指導する中で重要視するようになったのが「環境」だ。土屋さんは「運動音痴な子どもは、親が『自分が運動音痴だから』『嫌いだから』といって運動をさせていないんです。体を動かす機会が減って、その結果、大人になった時に運動できない体になってしまっている。例えば幼少期からランニングが好きなら大人になってもランニングをすると思いますが、一度嫌いになるとずっとできない人は多い。運動を『生活』の一部に入れてもらう努力をしなければいけません」と力を込める。