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遠征手続きから部費の口座管理まで 慶應高ヨット部が重んじる生徒の自主性

海老澤&伊藤の主将・副将コンビは阿吽の呼吸「心が繋がっている」

お互いが強い絆で結ばれている塾高ヨット部【写真:荒川祐史】
お互いが強い絆で結ばれている塾高ヨット部【写真:荒川祐史】

 インターハイ本番前、海上練習をする葉山港ヨットハーバーを訪ねると、そこには学年の壁を全く感じさせない、ヨットと海に魅せられた生徒たちが明るく大らかに活動していた。巴部長は「仲が良すぎて、ハメを外しそうになることも…」と苦笑いするが、ヨット部が掲げる3大コンセプト「礼儀・報告・時間厳守」は肝に銘じ、3年という短い高校生活の中で自主性を持つ人間へと成長を遂げている。

「ヨットって、自分の力じゃなくて風の力で物凄いスピードが出るんですよ。そのスピード感にずっと魅了されています」

 そう言って笑顔を弾けさせたのは、主将を務める海老澤快(3年)だ。湘南で育ち、子供の頃からサーフィンを堪能。海は常に身近なものだったが、高校進学を機に入ったヨット部で自然が持つ新たな魅力に気付かされた。今では43人をまとめる大役を任されているが、「部の運営に監督やコーチがあまり関わらない分、自分たちで考えなくちゃいけない。なので、僕一人だけじゃなくて、他の部員にも話を聞いて、どういう練習をしたいとか、みんなで考えるようにしています」と合議制をとっている。

 海老澤のチームパートナーであり、副将でもある伊藤賢(3年)は中等部時代は山岳部に所属していた。中学2、3年と同じクラスで仲良くしていた海老澤に誘われ、高校ではヨット部入り。活動の舞台を山から海に180度転換させた。「ヨットはセール(帆)を自分でセットするんですけど、それによってスピードも変わるし、パワーバランスも変わってくる。細かいところを自分で突き詰めれば、もっと速く走ることもできるんです」と目を輝かせる。

 5年来の親友でもある海老澤とのコンビは阿吽の呼吸だ。伊藤は少し照れながら「臭い言い方ですけど、心が繋がっているというか、ちゃんとコミュニケーションが取れているのはすごく感じます。今、こういうことを考えているのかなって思いながら動いているので、実際に言葉にしなくても通じていることは多いですね」と言った。

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