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初出場の大成は「まだまだ青い」 小さくて大きかった、全国の“1試合の経験差”

涙なき敗戦、大成・豊島監督「まだまだ青いですね」

「(初出場の)前回より、選手も、我々スタッフ陣も余裕があった」(島井監督)

「まだまだ青いですね。全国大会を経験したことのない選手ばかりなので」(豊島監督)

 全国大会でのわずか1試合の経験の差は、終盤になるほど大きくなっていく。2点を追い、攻勢を強める大成だったが、時間が進むにつれて、焦りが力みに変わっていく。一方、追加点で落ち着きを取り戻した名経大高蔵は、GK古橋宙大、キャプテン沢田一颯のDF陣を中心に、冷静に泥臭く、大成の攻撃をはね返し続けた。

 後半アディショナルタイムにキャプテンの杉田健がドリブルで守備網をこじ開け、途中出場のFW尾崎元が意地の一発を突き刺したが、時すでに遅し。1-2で名経大高蔵が全国初勝利を飾った。

「もう次に進み始めています」と豊島監督の言葉の通り、選手は一様にスッキリした表情で、涙はなかった。

「失点もPKとFKのセットプレー。やられてはいなかっただけに悔しいですけど、これもサッカー。これが全国だなとあらためて感じました。この全国での経験を次にどう生かせるかが重要だと思います。今回のインターハイを一区切りにはしていなくて、選手権のための予行演習と選手に話しています。予行練習は積めば積むほど上にいけると思うので、もう少し経験させてやりたかった。でもこの1回を無駄にはしたくない。選手権では必ず初戦を突破したいと思います」

 名経大高蔵も、大成も、歴史的な一戦から新たな一歩を踏み出していく。

(山田 智子 / Tomoko Yamada)

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山田 智子

愛知県名古屋市生まれ。公益財団法人日本サッカー協会に勤務し、2011 FIFA女子ワールドカップにも帯同。その後、フリーランスのスポーツライターに転身し、東海地方を中心に、サッカー、バスケットボール、フィギュアスケートなどを題材にしたインタビュー記事の執筆を行う。

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