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「錦織だからこそナダルに勝てる」理由 現役選手が見る“蟻地獄攻略”3つのポイント

大会序盤の対戦ならフレッシュな状態で試合に臨める

 ナダルのバックサイドにボールを集めることで、ストローク戦で優位性を握る錦織の戦略はある程度効力を発揮した。ナダルは質の高いバックハンドのショットを繰り出してきたが、このボールを実戦で受けた経験が次戦への布石になるという。

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 3つ目のポイントはバルセロナ・オープンで実現するかもしれないリベンジマッチのタイミングだ。

「バルセロナ・オープンでは2回戦で登場する錦織選手とナダル選手は順当なら3回戦で対戦することになります。この3回戦というタイミングは錦織選手にとっては好都合です。特にフィジカルの部分でのメリットが大きい。今大会の決勝のように消耗しておらず、フレッシュな状態で対戦することができます」

 錦織は決勝までの5試合のうち、4試合がフルセットの死闘だった。ストレート勝ちを収めたのはベスト32で対戦した同48位のダニル・メドベージェフ(ロシア)だけだった。一方、ナダルは全試合ストレート勝ち。31歳の帝王は消耗を最小限にとどめていた。

 第1セットで50分以上の熱闘を演じた錦織自身も、試合後に第2セットでの体力切れを認めていたが、消耗の少ない大会序盤なら勝機も増すだろう。

 モンテカルロでの決勝進出で海外メディアも錦織復活の狼煙を伝えている。2014年、15年大会で連覇を果たしたバルセロナのクレーコートで、「赤土の帝王」を倒すことができれば、錦織復権の最高の証明になりそうだ。

(THE ANSWER編集部)

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綿貫 敬介

 明治安田生命所属 世界ATPランキング1525位(2017年9月時点)。

 埼玉県春日部市のグローバル・プロ・テニス・アカデミーの常任コーチを務めながら、世界ジュニアランキング2位の弟・陽介のツアーコーチも兼務。ジュニア時代には世界ランク5位のミロシュ・ラオニッチ(カナダ)ら実力者と対戦した経歴を持つ。

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