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解消された「チートデー」の不安 常に減量と向き合う柔道・角田夏実、体に送る「大丈夫」のサイン

チートデーを取り入れることになったきっかけは【写真:松橋晶子】
チートデーを取り入れることになったきっかけは【写真:松橋晶子】

チートデーで感じた「体が落とさないように守るのかな」

――チートデーを取り入れることになったきっかけはありますか。

本当にしんどかった重い生理痛 婦人科医に相談、服用し始めたピルが私には合った――サッカー・仲田歩夢選手【私とカラダ】

「(52キロ級だった)大学生の時、一度だけ48キロ級で試合に出たことがあるんですけど、その時(在籍していた東京学芸大の)射手矢岬監督に『50キロ切れないんです』と相談したら『1回食べてみろ』って言われて。一度は増えるんですけど、その後の減りがよくなった。やっぱり身体がこれ以上落とさないように守るのかなと。毎日はもちろんダメですけど『大丈夫、食べてあげるよ』とちょっと勘違いさせてあげることで、落ちやすくなるのかな」

――減量後の体重はすぐに戻る体質で、仲間からは「スポンジ」と言われるほど。減量を終えた後、まずは温かいスープなどを飲むとのことですが、その後は何を食べますか。

「やっぱりご飯をしっかり食べます。他にパスタだったり、炭水化物は好きなので食べちゃいますね。最初は雑炊とかで食べていくんですけど、その後もう1回ご飯を炊いて、また食べて。周りの人に『まだ食べるんですか?』『よく気持ち悪くならないね』って言われたりはします(笑)。男子の柔道家で私より食べる人はいますけど、女子だといないかもしれません」

――減量にも「ゆっくり減量」「急速減量」の2種類があると学びました。計量のあるアスリートは急速減量に頼ることも多いですが、脱水、免疫低下などには注意が必要です。

「自分でも本当に『寿命削っているな』『絶対良くないだろうな』とは分かりながらやっていて。体脂肪率の部分でも(女性は12%以上が望ましいが)『もう減量しないでください』って言われる方になると思う。(1週間に1%の減量を目指した食事戦略を立てる)“ゆっくり減量”のフローチャートを見て、やってみたいなって思いました」

計量に向けた準備を明かした【写真:松橋晶子】
計量に向けた準備を明かした【写真:松橋晶子】

――炭水化物の量は1食当たり蕎麦よりうどんの方が少ないなど、新たな学びもありました。

「そばは血糖値が上がりづらい低GI食品と聞いたことがあるんですけど、1食当たりで比べると炭水化物の量ならうどんの方が少ないというのは初めて知りました。うどんより蕎麦の方がいいだろうって思ってしまっていたんですけど、両方うまく取り入れていいんだと思いました」

――柔道には前日計量と、当日のランダム計量があります。

「自分は試合の日に『落とさなきゃ』っていうのをしたくなくて、前日の夜に食べる量を調整したりとか、お風呂に入って落としてから寝るようにしています。(52キロ級から48キロ級に)階級を変えてから栄養士さんの知識も聞いて、いろいろ試しながらどれが合うか自分の体と相談して見つけてきた感じです」

――生理と減量期が重なることも。つらい点、工夫していることは?

「つらいことは結構あって、腰痛が凄かったり、頭痛、腹痛だったりは絶対。布団から出られないくらいの腹痛があったりすることもあります。むくみもすごいですし、食欲が止まらず甘いものを食べても食べても食べたくなっちゃったりとか。影響は大きかったなと思います。

 減量ができなかったり、やりづらくなったりしていたので、階級を変える前からピルを使い始めていました。時期もずらせるので。大学生くらいの時から腹痛が酷く、炎症とかも起きてしまっていました。家族みんな生理痛が酷かったので、親に相談して婦人科に行って。使った方がいいと言われました」

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