韓国女子バレーのメイクは汗で落ちない工夫 東京五輪アスリートたちの美のこだわり
「美しさ」は技術のみならず、内村航平の行動に感じたこと
選手の行動で「美しいな」と感じたのは体操の内村航平選手です。一つ一つの技の美しさだけでなく、金メダルの期待がかかった種目別・鉄棒の予選で落下し、敗退となりましたが、その後すぐに後輩たちに寄り添い、演技を見る彼がいました。その姿に「日本選手団キャプテンとしての役割」ではなく「競技」「ひと」に真摯に向き合う姿勢をみた気持ちになりました。
また、昨年10月に代々木第一体育館にて、コロナ禍で行われた国内初の国際大会の閉会セレモニーで内村選手のスピーチが印象的で記憶に残っている方も多いと思います。「『できない』じゃなくて『どうやったらできるか』をみんなで考え、どうにかできるように模索したい」という力強い言葉に、アスリートや大会関係者が想いを伝えることもはばかられる雰囲気が漂っていた日本の中で、励まされた方は多かったと思います。
アスリートの美しさとは、競技時一瞬の技術の「美」だけでなく、一人ずつの今までの道のりや、発言、行動が物語となって、選手が纏う「美しさ」に繋がっているのではと思いました。
五輪も後半戦に入ります。以前からしっかりメイクをしている選手が多い海外の陸上選手をはじめ、これから始まるクライミング、表現として目力がアップするように眉の形やアイメイクを取り入れている空手の形の選手にも注目したいと思います。
■花田真寿美 / Masumi Hanada
1987年生まれ、富山県出身。小学3年生からバドミントンを始め、大学2年生まで続ける。29歳だった16年から「アスリートビューティーアドバイザー」として活動を始め、19年に日本アスリートビューティー協会を設立。昨年10月からは「チーム・アスリート・ビューティー」を立ち上げ、元競泳日本代表・伊藤華英さんのほか、管理栄養士、パーソナルカラー診断士、皮膚科専門医ら7人で協力し、それぞれのジャンルで“美”を追求したオンラインプログラムを提供している。
(花田 真寿美 / Masumi Hanada)