合格率5%の米難関スタンフォード大卒 ハンガリー出身、バスケ川崎アレンが乗り越えた“英語の壁”
高校までは学校以外で「熱心に勉強をしていなかった」
――まずアレン選手が生まれたハンガリーが、どのような国か教えていただけますか?
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「ヨーロッパの真ん中あたり、東ヨーロッパと西ヨーロッパの境目あたりにある国です。ドナウという大きな川がドイツのほうから流れていて、ハンガリーの西側東側に運河として広がっています。首都はブダペストで、僕もここで生まれ育ちました。歴史的文化財が多く、山々に囲まれた西側エリア『ブダサイド』と、商業が盛んで都会的な東側『ペストサイド』に分かれていて、とても美しい街。ヨーロッパ旅行に行く人には、ぜひブダペストにも行ってほしいな」
――バスケットボールを始めたきっかけは?
「小さい頃は国技であるサッカーをやっていましたが、あまり上手じゃなかったからキーパーをやることになって、つまらないなと(笑)。他のスポーツをやりたいと思っていたら父からバスケを勧められ、10歳ぐらいでバスケを始めました」
――バスケットボールはハンガリーで人気がありますか?
「まあまあ一般的ではあるかな。ゴールがある公園はけっこう多いし、サッカーの次がバスケではあります。ただ、オリンピックなど国際的な競技力で見ると水泳や水球、陸上のほうが強いです」
――日本の小学生はクラブや学校体育でバスケットボールに親しみますが、ハンガリーはいかがですか?
「学校のカリキュラムに『スポーツ』という科目がないので、スポーツをやりたい人は学校外でそれを始めます。バスケットボールも同じで、それぞれの街にプロのチームがあって、そのチームのアンダー10とか12に所属して、学校が終わった後に練習しに行くというシステムです」
――子供の頃から勉強への意欲は強かったですか?
「集中力があったり、授業を聞いたり理解する能力は高かったので学校の勉強はできたけれど、学校外で熱心に勉強をしていたわけではありません。猛勉強するようになったのは大学に入ってからです」
――バスケ以外には、どのようなことに興味がありましたか?
「水泳がすごく好きでした。ブダペストには水泳施設が多いんです。その他にも、テニスや空手もやりましたし、いろいろなアクティビティも行いました。母は、僕が興味を持ったものをいろいろやらせてくれて、気に入らなかったらやめていいよ、というスタンスでした」