4人1バッグで「ボールは借りられますか?」 初心者が集うゴルフ場で今、起きていること
4人で1バッグ…「ボールはどこで借りられますか」
「ボールを自前で用意してないことで、『どこで借りられますか』という問い合わせは少なくありません。あとは、来場されてロッカーの存在を知らず、説明を受けてそこに荷物を入れるなどされたものの、シューズはバッグに入れてあるので、カートの前で履き替えるなんて光景もよく目にします。4人1組でバッグが1つでクラブを使い回すということもあったりしますね」
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初心者が4人でルールも分からなければ、プレー進行も心配になる。そんな空気を察した時は、コース職員や松下氏がスタートホールの様子を見に行き、さりげなく「ティーショットでボールが白杭を越えてOBになったら、前進4打というルールがありますから、打ち直さずにそのまま進んでください。グリーン上ではボールがカップに近づいたらOKにしましょう」などと声を掛けているという。
「その後も、マーシャル(コースを巡回して早い進行を促す担当)が見ていたりはしますが、初心者だけの組でも『迷惑をかけてはいけない』という思いは強いと感じます。ショットの度に『わーっ』『きゃー』と声が上がりはしますが、急いで移動していますし、何度かに1度はナイスショットもあったりして、うれしそうにもされています。ホールアウト後もスコアに関係なく、談笑されていて、『また、来たいです』と言ってくださる方もいらっしゃいます。これを機会にゴルフが好きなってくれたらうれしいですよね」
同CCでは、昨年から全組セルフ、スループレーとなり、レストランの営業を取りやめている。冬季プレー料金は平日5990円、休日1万3400円(3月以降は6990円、休日1万4400円)。併せて2時間貸し切り(平日4900円、休日5900円)の練習ホール(250ヤード=パー4、130ヤード=パー3)を設置してあり、松下氏は「初心者の方がハーフ9ホールのプレー後、別料金を払ってこの2ホールで練習されるというケースもあります。貸し切りなので、アプローチでピンを狙うゲーム性を入れた練習もできます。ゴルフを楽しむ入口としておすすめです」と話している。