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マイナー競技が苦労する活動資金の捻出 大手企業と次々連携するラクロス協会の挑戦

新型コロナウイルスが世界中で猛威を奮うようになってから、早くも2年が経とうとしている。未曾有の出来事に当初は戸惑いばかりが先行したが、状況を憂うだけでは何も生まれない。制限が多い新たな生活様式に順応しながら、社会は未来に向けて力強い一歩を踏み出している。

12月からスタートしたアドビ社提供による「クリエイティブディレクター育成プログラム」では専門家が指導
12月からスタートしたアドビ社提供による「クリエイティブディレクター育成プログラム」では専門家が指導

アドビ、リクルート、データスタジアムらと協働で新たな連携の形を模索

 新型コロナウイルスが世界中で猛威を奮うようになってから、早くも2年が経とうとしている。未曾有の出来事に当初は戸惑いばかりが先行したが、状況を憂うだけでは何も生まれない。制限が多い新たな生活様式に順応しながら、社会は未来に向けて力強い一歩を踏み出している。

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 スポーツ界もまた然りだ。一時はスポーツ界全体がストップしたが、それぞれが「ウィズコロナ」における新たな形を模索しながら未来に向かって前進。東京オリンピック・パラリンピックも開催が1年延期となったが、国際大会の新たな姿を示したと言えるだろう。

 その中で2020年6月、日本のアマチュアスポーツ界の中でいち早く活動再開のガイドラインを発表したのが日本ラクロス協会(JLA)だった。大半が大学生から競技を始めるというチャレンジ精神の持ち主で、競技生活から離れた後もコミュニティーの絆が深いという特性を活かし、JLAが旗振り役を務めながら学生の活動を支えるためのクラウドファンディングや成長戦略発表会などを実施。日本スポーツ界において斬新とも言える仕掛けに取り組んできた。

 その動きは2022年も止まらないようだ。昨年11月からスタートした3つの施策が本格的に動き始めた。

 学生時代にラクロスというスポーツを通じて得た経験が、社会に羽ばたいた後も意味あるものであってほしいと願うJLAは昨年、株式会社Criacao(クリアソン)の協力の下、学生の就職活動を支援するオンラインイベントを開催。そして今回は、大学生を中心としたJLA会員たちがチーム運営・強化に役立てられると同時に、社会人としてもプラス要素として生かせる学習プログラムを提供する「Lacrosse Breakthrough Campus -Musha-」というプラットフォームの運用を始めた。

 このプラットフォームでは、アドビ、リクルート、データスタジアムなど専門的な知見を持っている企業と協働し、これまでにない新たなスポーツと企業の連携の形を生み出していくという。その第1弾として、昨年12月15日からアドビ社提供による「クリエイティブディレクター育成プログラム」をスタート。合計18時間のプログラムでは、アドビ社を代表するクリエイターたちが同社製品「Photoshop」「Premiere Pro」「Aftereffects」などを使用した画像・動画制作のコツを指導するもので、定員を超える応募者の中から選抜された10人が参加している。

 1月8日からはデータスタジアム社が提供する「ラクロスアナリティクス・ブートキャンプ」(計8時間)が始まり、プロのスポーツアナリストがデータ分析の仕方を伝授している。1月12日からはリクルート社が新入部員の新勧活動を支援する計5時間のプログラム「リクルーティングワークショップ(GrowUpプログラム)」の提供をスタート。ここ2年はコロナ禍によりオンライン授業が増えたこともあり、対面での勧誘活動に苦しむ現状を反映してか、47チームから参加応募があり、新勧活動における実践的なマーケティングの方法について、グループワーク形式で学んでいる。

 この他にも新たに複数の企業からプログラム提供の打診があると言い、さらなる展開が期待されるプラットフォーム事業となりそうだ。

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