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世界的司令塔バレットは前評判通りに輝けるのか 早くも示したトップリーグへの順応

会見で意気込みを語るボーデン・バレット【写真:吉田宏】
会見で意気込みを語るボーデン・バレット【写真:吉田宏】

練習試合で見せつけたバレットのポテンシャル

 しかし初めて日本のピッチに立ったバレットからは、サントリーのアップテンポの攻撃リズムへの戸惑いは感じられなかった。ルーキーSH齋藤直人からの小気味いいパスを、水を得た魚のように走りながら受けるため、相手防御も十分にプレッシャーをかけきれない。サントリーのアタックテンポとバレットのプレーのテンポがすでに同期している。日本ではロングパスが山なりになる選手も多いが、ボールが浮き上がらないようにしっかりと押さえこまれたフラットで鋭いパスが、外側で待つCTBへ、そして内側に駆け込んでくるFWへと放られる。ボールを受けるレシーバーの「1歩前」の空間に投げ込まれるパスが、攻撃的なアタックラインをさらに加速させる。

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 クライマックスは登場から7分。ミッドフィールドで齋藤からパスを受けると、東芝防御の一瞬の隙を見逃さなかった。一気の加速とステップでギャップを突き、防御の裏に出ると、齋藤にリターンパス。そして再び齋藤からのパスを受けてインゴール中央へ駆け込み、デビュートライをマークした。37分にも、右展開から仕掛けたオフロードパスでトライをアシスト。出場してからの2つのトライ両方で、世界最強SOのポテンシャルを見せつけた。

 初めて先発出場した2日のパナソニックとの練習マッチでは、思い切りプレッシャーをかけてくる相手の防御に手を焼く場面も多かったが、観戦した日本代表コーチも経験するサントリーの土田雅人GMは「テストマッチのような(ロースコアのタイトな)試合だったが、彼がジャッカルしてターンオーバーするシーンも見れた。ただプレーだけではなく、期待することは練習や試合に臨む態度、そして日々の行動、これが各メンバーから聞いても素晴らしい。それがたぶんサンゴリアスに入ったことにも大きく影響するんじゃないかと考えています」と、そのプレーぶりとラグビーに取り組む姿勢も称賛。バレット自身もパナソニック戦を振り返りながら、こう語っている。

「自分自身はアグレッシブに、ポジティブに攻めたいので、サンゴリアスのスタイルとはマッチしていると思う。プレシーズンでは、できるだけボールを展開して、素早いラックからリサイクルするプレーをしてきたが、シーズンが始まり、厳しい戦いになればなるほど自分たちで適応して、キックも使わないといけないゲームがあると感じています」

この試合を通して、TLが自身の持ち味のアタックだけで通じるレベルではないことも学んだのは、公式戦開幕へ向けて大きな収穫になったはずだ。

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19年と6大会連続で取材。

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