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「好きと思えるうちは辞めないで」 中野友加里が考える「女子選手の競技寿命」問題

元フィギュアスケーターの中野友加里さんが「THE ANSWER」のインタビューに応じ、「フィギュアスケート界のリアル」について語った。後編は「女子選手の体重管理と競技寿命」だ。

24歳まで現役を続けた中野友加里さん(左)が思う「女子選手の競技寿命」問題とは【写真:Getty Images】
24歳まで現役を続けた中野友加里さん(左)が思う「女子選手の競技寿命」問題とは【写真:Getty Images】

中野友加里インタビュー「フィギュアスケート界のリアル」後編

 元フィギュアスケーターの中野友加里さんが「THE ANSWER」のインタビューに応じ、「フィギュアスケート界のリアル」について語った。後編は「女子選手の体重管理と競技寿命」だ。

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 日本のスポーツ界も10代から才能が芽吹く選手が続々登場。一方で、若いうちから大きな注目を浴び、過度なプレッシャーと戦うという現実もある。特に10代から国際舞台で戦い、活躍するフィギュアスケートの女子選手は競技人気の高まりとともに注目が集まり、一方で体型変化などの問題と直面。近年は競技寿命の短さが課題となっている。

 ジュニア時代から世界選手権に出場し、浅田真央、安藤美姫らとともにフィギュアスケートブームの立役者となり、24歳まで選手として活躍した中野さんが実際に現役時代に体験したこととは――。

(聞き手=THE ANSWER編集部・神原英彰)

 ◇ ◇ ◇

――10代から世界に飛び出し、第一線で戦うことが珍しくない最近のスポーツ界。特にフィギュアスケートの女子選手は10代で活躍し、注目されやすい競技的背景があります。しかし、競技を抜きにすれば中高生の年代。世間から浴びる注目、プレッシャーとの向き合い方は難しいと思います。中野さん自身は10代の競技生活を振り返ってみてどうでしょうか?

「私は14歳でジュニアの世界選手権に出て以降、あまり成績が伸びなくて何か新しいことやらないといけないというプレッシャーが常にありました。どんどんと競技レベルも上がり、周りと違うことをやらないと勝てない時代になってきたと常々感じていて、とにかく『私の武器を見つけないといけない』ということに執着していました。10代は体つきの変化が忙しいし、非常に難しい年代。その面でも悩まされた時期でもあります。体型を過去と比較されるし、技術も過去と比較されるし、過去の自分を超えていかないと見てもらえないと常に思っていました。でも、それは自分だけだったかもしれないし、“いつも見られている”という意識は自分を強くする糧になるので、結果的には良かったと思っています」

――その過程で注目度も上がり、メディアで取り上げられる機会も出てきます。

「小学校で初めてテレビに出させていただきましたが、それで周りの見る目も変わったことがありました。それはプレッシャーでもありつつ、自分を強くするエネルギーにもなります。応援してくれる人がいると感じるだけで『もっと頑張らなきゃ』『スケートを続けなきゃ』という原動力にはなったかなと。ただ、私の10代はちょうど競技がメジャーに駆け上がる頃と重なり、よりフィギュアスケートを見る人が増えて『あの子はいつも成績残せないよね、ときっと思われているんだろうな』と思っていました。

 なので『いつかなんとかしなきゃ』と、なんとかフィギュアスケートという競技に食らいついていた感じでした。今の子たちは10代の早いうちに開花して国際大会に出られる。それ自体はたくさんの経験になり、大きな大会に出ることで自信となって後々の競技人生に生きます。ただ同時に、過去の自分を超えて新たな面を見せていかなければいけない重圧も目覚めてきます。そうなると体型維持はもちろん、技術も向上させなければいけない緊張もあって、精神的に追い込まれながら続ける苦労もあると思います」

――中野さん自身は“見られること”をプラスに変えていたということですね。

「私は恋と一緒なのかなと思っています。女の子は恋をすると綺麗になると言われますが、自分が見られている環境があると、自分を美しく見せなきゃいけないと自然と思って、そういうオーラが出るもの。スケートも同じで、いつも見られていることで頑張らなきゃと思うし、どんどん上達しなきゃ、もっと次はこういう演技をしなきゃと思える。一つの目標を立てて、それをクリアしていく感じ。ステップアップする段階を立てられました。

 私自身はメディアに取り上げていただけるだけでも嬉しかったです。特に、同じ時代に安藤美姫ちゃん、浅田真央さんがいたので、どちらかというとお二人がスポットライトを浴びて大々的に報道され、私はその陰にいつも隠れている感じ(笑)。でも、そんな私を取り上げてくれる新聞社さんがいると、しっかりと見ていてくれたんだなと嬉しく感じ、自分にとってはプラスになっていました。注目を浴びているうちが華なのではないかと思っていました」

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