世界的サッカースクールの外国人指導者が断言 子供の指導で最も大切なこととは
「若い選手を教えるには、何より忍耐強さが必要だ。だから短気な私は、指導者を育成する側に回った」――アルフレッド・ガルスティアン(クーバー・コーチング共同創設者)
自ら「不適格」と認識、育成指導で最も大切な「忍耐強さ」
「若い選手を教えるには、何より忍耐強さが必要だ。だから短気な私は、指導者を育成する側に回った」――アルフレッド・ガルスティアン(クーバー・コーチング共同創設者)
クーバー・コーチングは、スター選手の技を分析整理し、子供たちに習得させる指導法で、日本でもスクールは全国展開されている。アルフレッド・ガルスティアンは、創始者ウィル・クーバーの指導を、さらに発展させ普及していこうと尽力している。
「確かにリオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドのようなスーパースターは、誰かに育てられるものではなく、生まれてくるものだ。だが子供たちが、こうしたスーパースターに近づけるように上達させることは可能だと思うよ」
アルフレッドに、若い才能を指導するための条件を聞いた。
「特に若い選手を指導する場合は、忍耐強さが最も重要になる。次に全員を平等に扱えること。それにスキルの教え方を真摯に学べることだね」
そう言って彼は冗談めかして明かした。
「実は私は優れた少年のコーチとは言えない。なぜなら短気だからね。選手たちのミスを許すことができない。かつてプロクラブのユース選手を教えたことがあったが、すぐに怒鳴ってしまった。だから私は、こうして指導者の育成に回ることにしたんだ。つまり子供たちの指導者たちに言いたいのは、私のようになってはいけないということだ」
実際に日本で次々に露呈するパワハラ問題も、根底には指導者の忍耐力の欠落が挙げられる。