幼稚園児が楽しくサッカーをする環境とは ドイツで最適化されたルールと開催方式
小さな子供たちがボールを追いかけて走り回る。ぶつかって転んで、立って走って、泣いて笑って怒って喜んで。みんながサッカーに夢中になっている、そんな風景ってとても素敵だ。いつまでも眺めていたい。だからそうした風景を子供たちが見られるように、大人は環境を準備してあげることが大切だと思う。
【連載コラム】ドイツ在住日本人コーチの「サッカーと子育て論」――子供が夢中になれる環境を
小さな子供たちがボールを追いかけて走り回る。ぶつかって転んで、立って走って、泣いて笑って怒って喜んで。
みんながサッカーに夢中になっている、そんな風景ってとても素敵だ。いつまでも眺めていたい。だからそうした風景を子供たちが見られるように、大人は環境を準備してあげることが大切だと思う。
例えばドイツでは、幼稚園児のサッカー環境についても真剣に議論している。彼らに必要なフィールドの広さ、人数、ボールの大きさ、大人の接し方。8対8とか、11対11とかはもちろんない。試合形式はGKを入れて5対5が基本。フィールドの大きさは20×15メートルのサイズ。試合開催の頻度についても、様々な修正が加えられてきている。
ミッテルライン州では「スポーツフェスト」という名前での開催を推奨している。1か月に1回程度、4チームによる総当たり戦の形式で、“試合”ではなく“お祭り”としてのイベントなのだ。
これだと、たしかに子供たちもみんな楽しく参加することができる。5対5で20×15メートルのサイズなら、それぞれの子供たちがサッカーゲームに関わりやすい。またゴールに関してもコーンやミニゴール、あるいは少年用ゴールを使うならばロープなどで半分の高さで区切ることを提言している。小さな子供がどう頑張っても届かない高さにシュートを打たれたら、どうしたって止められないからだ。