“夏の王者”前橋育英、開始3分の失点に動じず 主将MF徳永涼「逆にラッキーだなと」
第101回全国高校サッカー選手権は2日、浦和駒場スタジアムで3回戦が行われ、第1試合では前橋育英(群馬)が昌平(埼玉)に2-1で逆転勝ちした。夏の全国高校総体(インターハイ)王者を率いる主将のMF徳永涼(3年)は、試合開始早々に先制されたことを「逆にラッキーだなという心の余裕を全員が持っていた」と冷静に振り返った。
優勝候補同士の対決、前橋育英が昌平に2-1で逆転勝ち
第101回全国高校サッカー選手権は2日、浦和駒場スタジアムで3回戦が行われ、第1試合では前橋育英(群馬)が昌平(埼玉)に2-1で逆転勝ちした。夏の全国高校総体(インターハイ)王者を率いる主将のMF徳永涼(3年)は、試合開始早々に先制されたことを「逆にラッキーだなという心の余裕を全員が持っていた」と冷静に振り返った。
試合は序盤から動いた。前半3分にルーズボールを昌平MF荒井悠汰(3年)に無人のゴールに運ばれ先制点を許した前橋育英。しかし10分後にFW山本颯太(3年)が今大会3ゴール目となる同点弾を決めて前半を折り返すと、後半10分にMF青柳龍次郎(3年)が勝ち越し点を決めた。その後は昌平の猛攻に遭うも、堅い守備を見せ、準々決勝進出を決めた。
徳永は「タフなゲームになると予想していたんですけど、失点した後に自分たちのサッカーができたことが勝因かなと思います」と振り返り、開始3分の失点シーンについて「予想外であったとしても慌てず、すごい冷静でいられました」と落ち着いた口調で説明した。
さらに「相手が1点取ったことで、受け身になるだろうと感じました。逆にラッキーだなという心の余裕を全員が持っていた」と続けた背番号14。「先制されたことが僕たちにとってマイナスにはならなかったです」と堂々と言い切った。
2-1と勝ち越した後の逃げ切りについても「押し込まれた時に全員で守備をするということは経験があった。受け身にならず、全員がファイトしてくれた」と仲間を労った。優勝候補の昌平との激戦を制したが、「タフなゲームをした後は気が緩みがちなので、主将として締めていきたいなと思います」と、昨年のU-18日本代表の試合でもキャプテンマークを巻いた徳永らしいリーダーシップにあふれた発言で、4日の大津(熊本)との準々決勝に闘志を燃やした。
(THE ANSWER編集部・和田 秀太郎 / Shutaro Wada)