[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

スコットランドが見せた80分間走れる姿 菊谷崇「日本戦はすでに始まっている」

ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は9日、静岡・エコパスタジアムでA組から決勝トーナメント進出を狙うスコットランドがロシアに61-0で完勝。3戦を終えて2勝1敗、勝ち点10とし、8度目のベスト8入りへ有利な条件を整えた。

序盤から積極的にボールを動かしたことがスコットランド大勝の要因となった【写真:荒川祐史】
序盤から積極的にボールを動かしたことがスコットランド大勝の要因となった【写真:荒川祐史】

ロシア戦完勝の裏に隠された意味とは… 元日本代表主将の菊谷氏が解説

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は9日、静岡・エコパスタジアムでA組から決勝トーナメント進出を狙うスコットランドがロシアに61-0で完勝。3戦を終えて2勝1敗、勝ち点10とし、8度目のベスト8入りへ有利な条件を整えた。

【注目】育成、その先へ 少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信する野球育成解決サイト『First-Pitch』はこちらから

 この日、ボーナスポイントを加えた勝ち点5を取らなければ、最終戦で日本に勝利しても決勝トーナメント進出が厳しくなったスコットランド。9月30日のサモア戦から先発メンバーを14人入れ替えてきたが、前半13分に先制トライを奪うと絶え間なく攻め続け、大量9トライを奪う圧勝を遂げた。13日にベスト8入りをかけて日本と直接対決するスコットランドの戦いぶりを、元日本代表主将の菊谷崇氏はどう見たのか。ロシア戦での戦いぶりに隠された意味を「THE ANSWER」に語ってくれた。

 ◇ ◇ ◇

 スコットランドは前戦(9月30日)のサモア戦から先発を14人も入れ替えた、いわばリザーブメンバーで臨んだ試合。前半10分くらいまでは、動きのいいロシアに攻め込まれていたので、波乱があったら面白いなと思っていましたが、やっぱりリザーブメンバーでもスコットランドは強かったです。勝因は、前半から積極的にボールを動かした攻撃にあるでしょう。

 この試合でボーナスポイントを含めた勝ち点5を取るという使命を持ったスコットランドは80分間、その姿勢を崩しませんでした。ディフェンスの強いロシアを相手に、パワーでぶつかるのではなく、ランプレーを仕掛けた。パスを回してグラウンドを幅広く使ったり、キックでロシア陣内の深いところまで攻め込んだり、常にボールを動かし続けたことで、前半が終わる頃にはロシアの足は止まりました。

 記録上、スコットランドが奪ったトライは9つですが、TMOで2つノートライになっているので、実質は11トライを挙げていた。初戦でアイルランドに負けた後、サモア戦、ロシア戦を0点に抑えたあたりは、さすがです。ロシア戦ではディフェンスに回る機会は少なかったけれど、ロシアのスペースを抑えていたので、ロシアはボールを持っても攻めるスペースを見つけられませんでした。

 とはいえ、ロシアも大健闘しましたね。最初の10分は流れを引き寄せていたし、前半を3トライに抑えていたので、後半にも期待しましたが足が止まってしまいました。途中、ロシアのディフェンスがよく、スコットランドがハンドリングミスをする場面もありました。エリアマネージメントのミスから起きた失点が多く、ロシアはストレスを感じたかもしれません。今大会の経験をどうに生かすのか。この先が楽しみなチームです。

1 2
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集