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アンチコメント届いても…信念の裏に圧倒的努力 菅沼菜々1年ぶり4勝目、貫き続ける「誰かの役に立つ人間に」

菅沼の背後には、大勢のファンの姿があった【写真:柳田通斉】
菅沼の背後には、大勢のファンの姿があった【写真:柳田通斉】

アンチコメントが届いても…自分らしさ貫く

 菅沼の闘いは、コースの中だけではない。高校時代に「広場恐怖症」を発症。公共交通機関や閉鎖空間に対する強い恐怖を抱えるこの症状により、今季も飛行機移動が必要な北海道や沖縄の大会には出場できない。「ゴルフをやめようかな」と本気で思い悩んだこともある。どん底の時期を救ったのが、Sexy Zone(現timelesz)の楽曲「Stand up! Speak out!」だった。

「その曲にすごい励まされて。そこから、自分がそういう世界(表舞台)に立って、誰かに元気を届けられるような人間になりたいと思って、プロを目指すきっかけになったんです。自分も誰かに勇気を届けたいなって」

 だからこそ、菅沼菜々は自分を表現することを恐れない。アイドル好きが高じ、オフにファンミーティングを開催するようになり、今年1月には500人を前に歌い、踊り、2月にはシングルCD「君の救世主になりたくて!」でメジャーデビューを果たした。オリコンデイリーシングルランキングで、初日15位にもなった。その分、本業での覚悟も決まっていた。

「これで成績が悪かったら絶対にたたかれるし、『何やってんだ』って思われるのはわかっています。でも、私はプロゴルファーの中で1番と言えるぐらいゴルフが大好きですし、練習もトレーニングも本当にたくさん頑張っていたので、こうして結果を残せてうれしいです」

 SNSにアンチコメントが届いても、自分らしさは貫く。その信念の裏には、批判を黙らせるだけの圧倒的な努力があった。練習シーンは公開していないが、ファンはそれを十分に分かっている。

「他の選手とはちょっと違うことをやっても、認めて応援してくれる皆さんがいる。私と同じ広場恐怖症の人も『菜々ちゃんを応援するために、頑張って電車に乗ってきた』と言ってくれます。なので、本当にこれからも頑張りたいです」

 そんな生きざまは今、現実に多くの人々に勇気を与えている。獲得賞金の一部やグッズの売り上げの全額をパラスポーツ協会などに寄付。「誰かの役に立つ人間になりたいので」と言葉に力を込めた。

 会見の最後。記者から「ファンミーティングで浴びる声援と今日、優勝を決めて受けた歓声。どっちが気持ちよかったですか?」と問われると、菅沼は笑って即答した。

「今日です!」

 次週は今季メジャー初戦のワールドレディスサロンパス杯(7~10日、茨城GC西C)。「今世紀、最も調子がいい」と表現した26歳は、このタイトルも全力で獲りにいく。

(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)



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