団体総合残り2人が決定 18歳北園丈琉はケガ乗り越え涙「こんなにできるなんて」
東京五輪の日本代表選考を兼ねた全日本体操種目別選手権が5、6日に行われ、男子は、谷川航(セントラルスポーツ)と18歳北園丈琉(徳洲会体操クラブ/清風学園)が新たに男子団体の代表選手に内定した。団体メンバーは4人で、今大会が最終選考会。5月のNHK杯で優勝した橋本大輝(順天堂大)、2位となった萱和磨(セントラルスポーツ)が先に内定しており、この2人との組み合わせでチーム得点が高くなる貢献度が、残り2人の選出基準だった。なお、五輪の個人総合で2連覇の内村航平(ジョイカル)は、種目別の鉄棒に絞って演技をしており、団体枠ではなく、個人枠で代表に内定した。
橋本、萱に加え、北園、谷川が新たに代表内定
東京五輪の日本代表選考を兼ねた全日本体操種目別選手権が5、6日に行われ、男子は、谷川航(セントラルスポーツ)と18歳北園丈琉(徳洲会体操クラブ/清風学園)が新たに男子団体の代表選手に内定した。団体メンバーは4人で、今大会が最終選考会。5月のNHK杯で優勝した橋本大輝(順天堂大)、2位となった萱和磨(セントラルスポーツ)が先に内定しており、この2人との組み合わせでチーム得点が高くなる貢献度が、残り2人の選出基準だった。なお、五輪の個人総合で2連覇の内村航平(ジョイカル)は、種目別の鉄棒に絞って演技をしており、団体枠ではなく、個人枠で代表に内定した。
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最終選考会で大逆転を見せたのは、3月に高校を卒業したばかりの北園だった。選考会初戦となった4月の全日本個人総合選手権の予選では、首位。次世代エース候補の躍動に、内村も「間違いなく東京五輪に入ってくる存在だと思っている」と期待を寄せた。しかし、翌日の決勝戦で鉄棒の演技を行った際に落下し、両ひじを負傷。選考会第2戦となった5月のNHK杯では、技の難度を落とすことで対応して9位に残り、代表入りの一つの条件となる10位以内を死守して、今大会に望みをつないでいた。
団体枠の選考争いは、この大会を含めた5試合が対象。各種目の得点が高い3試合の合計が、チーム得点の算出に採用される。北園は、選考会初戦を除けば負傷の影響で高い点数を取れておらず、今大会の予選、決勝で2日にわたって複数種目で高い点を得る必要があった。
予選では、ケガの要因となった鉄棒で「めっちゃ、怖かったです。行く前もやっている途中も、色々考えたけど(演技前に)『お願いします!』と言った時に、拍手が聞こえて、応援してもらっているんだなという気持ちで頑張れました」と恐怖を克服し、内村に次いで2番目に高い14.866点をマークするなど、4種目で決勝に進出。決勝では、あん馬などで得点を伸ばした。
最後の演技となった鉄棒の演技を終えると、感涙。代表入りが発表された後の会場インタビューでは「最初は、こんなにできるなんて思っていなかったし、ケガをした時を思い出したら、いろいろ込み上げてくるものがあって。代表に入れて良かった。僕だけじゃなくて、いろいろな方の支えのおかげで、こうして戻って来ることができたので、感謝してもしきれないというか、本当にありがとうございました」と復活劇を支えた周囲に感謝を示した。
絶対にミスが許されない状況で、高得点を揃えての大逆転。内村も「丈琉の強さというか、そういうのは、ひしひしと感じた大会。言葉じゃ表せない何かを持って生まれてきた選手だと感じた」と驚く、土壇場からの復活劇だった。